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イマサラ

腐向け/R15/DRRR!!・K66・TIGER&BUNNY中心/いろんな妄想ダダ漏れな欲望全開。

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#03:バーナビー/ネイサン

兎【アナタ…金銭感覚アホじゃないですか?】
炎【アタシとはちょっぴりよん?真琴のネタバレも少しあるからv】




『マスター、復旧ポイントが一箇所終わっておりません。雷雨の発生により倒壊の危険性が出ました』

イヤーカフから骨伝導タイプに切り替わったショコラが真琴に呼びかける。
その声に真琴が起きる。
キッチリ脳波を見て真琴に一番負担の無い時に起こしているから、身体の負担も軽いものだ。


「…降りる。止めろ」
「えっ?」


真琴の言葉に一番驚いたのは、タクシーで隣に座っていたバーナビーだ。





●#03●






「早く止めろ。降りる」
「いや、でもっ」
「うるせーな。仕事終わってねぇんだよ…」

軽く欠伸をしながらも、真琴の口調はハッキリしていた。
とても先程突然寝落ちした人間とは思えない。
そしてバーナビーを見ることもなくPDAを開いて何かを調べている。

「アナタはさっき倒れていたんですよ?!」
「オメーのせいでな」
「っ…だとしても!!それにこの土砂降りで何言ってるんですか!?」

海辺の倉庫からタクシーに乗った辺りから、空は突然の土砂降りに見舞われている。
そんな中で突然『降りる』と言われても、降ろせるわけがない。

「発作は半分くらい落ち着いてっからいい。ショコラ、俺がオちてから何分経った?」
『18分41秒です。ノンレム睡眠に入る寸前でしたが頭痛は大丈夫ですか?」
「まぁ何とか大丈夫だ。オッサン、悪いが止めてくれ。俺はココで。連れは送ってくれ」

そう運転手に告げる真琴だが、運転手の方も『まさか』と言う声色だ。

「お客さんこの雨ですよ?傘も持って無ぇのに降りたら流石に風邪引ぃちまうよ」
「ヘーキ。降ろしてくれたらチップ弾むぜ?」

真琴がポケットから財布を出して数えもしないで、数枚取り出してバックミラー越しに見せる。
どう見ても目的地までの金額よりも遥かに多いのは運転手も見て分かる。
それだけ受け取れるなら『止まれ』と言われて、止めない訳にも行かない。
キッ、とタクシーを路肩に止める。

「あんがとね。あくまでコレは『オレからのチップ』だから。ちゃんとした料金は隣のスーパールーキーが払うからオッサンついてるぜ?」
「なぁお客さん、後悔しますよこんなトコで降りちゃあ」
「運良く『仕事』を思い出して既に後悔中。『あのバーナビー』を乗せたってだけでもすっげー自慢話じゃね?」
「まっ、そりゃ言えてっけどねぇ」

ヘラっとしたいつもの真琴の雰囲気に、バーナビーが少し怖くなる。
突然の発作、そしてオちて寝てしまいまだった20分そこそこでだ。それでもしっかり目を覚まして意識も完全にはっきりしている。
普通に考えて、身体が付いて行けるはずがない。

「ショコラ、現在地とラストの復旧ポイントを出せ」
『此方です。あのまま晴天ならば崩れる気配はありませんでしたが突然の雷雨の発生により危険性が。建物の老朽化も考えると急いだ方が宜しいかと』
「あいよ。今日の天気予報はハズレだな」

小声なのでショコラに対する声はバーナビーにも運転手にも聞こえない。
ヴォン!とPDAに地図が表示される。現在地はゴールドステージ住宅街。
もうすぐバーナビーのマンションだ。

「そういや兄ちゃんはバーナビーさんと一体どういう関係で?随分日系が強そうだけどオリエンタルタウンの出身かい?」
「いや、ガッツリ日本生まれの日本人なんだわオレ。つーかまさかゲイカップルとか勘違いしてたりするぅ?」
「はぁっ?!何言ってるんですか馬鹿じゃないですか?!」
「っはは!兄ちゃんもキレーな顔してっし【純日本人】なんてこの街にゃ滅多にいねぇ。本当にゲイに間違えられる事多いんじゃないか?」
「こーれがまた多いんだよなぁ。オリエンタル神秘なイケメンは罪だと思わね?ほいオッサン受け取って」
「おう、悪ぃな。ホントに風邪には気ぃつけてくれよ?」

バーナビーなんかほったらかしで二人が軽口で笑いあう。
付いて行けない。自分がいるのにこんな下品な会話が普通に行われるなんて信じられない。
真琴がケラケラ笑いながら運転手にチップを渡し、まだ財布から札を出している。

「ほれバーナビー」

そしてそれをバーナビーに渡した。

「……。何ですかコレ」
「あ?オレ、記憶を辿るとお前のシャツ思いっきり破っただろ。破いた自分の力に驚いたついでに、弁償」
「結構です。シャツの一枚や二枚」
「あそ。でもオレの気が済まねぇから持ってけ。オッサン開けてー」

そう言い真琴は座席に適当に取り出したであろう、結構な枚数の札を置いて出てしまった。
出た瞬間からずぶ濡れだ。
そして運転手に挨拶代わり軽くノックをして笑い、そのまま歩いて直ぐに見えなくなった。
自分も一般的な金銭感覚を持っているとは思っていないが、ソレより遥かに真琴のほうがおかしい。
豪快に大雑把で適当過ぎる性格だと考えても、置いてあるのは数えなくても額が多すぎるのが分かる。
それに…そもそも自分はキャッシュで買い物をしない。カードポケットはあるが財布は無い。
そこにいきなり札を出され手も仕舞い場所がない。どうしろというのだ。

「さて、こんな美形のスーパールーキーもフラれちまったねぇ。追いかけなくていいのかい?」
「勘違いは止めて下さい。彼は冗談が過ぎるんですよ…どうぞ出して下さい」

運転手の軽口に、ニコリと笑うがいつものような『ヒーローの仮面』少し剥がれているのが分かる。
動揺しているのは自分が一番分かっている。真琴の勝手な行動にも、その程度で崩れる自分にも腹が立つのだ。
完璧でなくては、ならないのに。

(結局ショコラの事を聞けなかったな…PDAでも使えるみたいだけど、あの人は馬鹿だろうし聞いた所で説明出来るのか?)

この土砂降りで突然目が覚めたかと思ったら、仕事があると外に出て行ってしまったのだ。
頭がオカシイとしか思えない。
だが止め切れなかったのは、やはり倉庫でショコラに言われた【自分達を詮索するな】と言う言葉。
『人を殺す』という行為は、NEXTに限らず普通の人間でも存外いとも簡単に出来ることだ。
それを正体の分からない人工知能付きマシンに言われては、幾ら自分のハンドレットパワーがあろうが未確認である以上手は出せない。五分などあっという間だ。
そこまで冒険は出来無いし、今はその時じゃない。

「ったく…」

座席に置かれた金は絶対に返す。嫌になりながら内ポケットに締まっていてふと思った。

「すいません、先ほどの会話で気になったんですが良いですか?」
「あぁ、どうかしたかい?」
「『日系はゲイに間違えられやすい』と言ってましたよね?そうなんですか?」
「あー…別に全部が全部って訳じゃねぇけど。バーナビーさんは随分上流階級で育ったみてーだなぁ」

運転手の口は少し重い。
確かに自分は人が羨むような生活水準で生きてきたが、上流階級と言われるほど世間知らずでも無い。

「…ま、人種差別なんて何処でもあらぁよ。特にオリエンタルタウンでも無ぇのに純粋日本人が街の中心にいるなんて珍しい以外のなんでもないさ」
「そうですか?ただ『日本人』というだけですが…」
「『だったら日本にいりゃいいだろ?』って話になるんだよ。シュテルンビルドの、しかもメダイユ地区に堂々といるなんてよっぽど【訳アリ】だ」
「確かにアジア系は少ないですが…」

アジア系は逆にカラーリングして隠しているのが普通なのはバーナビーも知っている。
どうにも【アジア系】と言うだけでナメられるらしい。特に日系はそうだ。
国柄の性格を見ぬかれているので、どれだけ技術を持っていようが性格が邪魔をする。

「黒目黒髪は珍しいが、ありゃガキのお洒落だよ。話しかけても日本語なんて喋れねぇさ。オリエンタルタウンならともかく、ここにいる日系で『本当の黒』の持ち主は真琴くらいだろ」

バーナビーが驚く。
最初から隣にいたのは真琴だと知っていたなんて。

「日に透かしても黒い髪だし眼も黒い。どんだけ言っても染める気無ぇし目立ちまくりだ」
「お知り合い、ですか?」
「まぁな。なんか他人行儀に振舞ってっから付き合っただけで良く知ってるよ。いつもと違ってやけに無口だったけど、何かあったのか?」

何があったかなんて、話す義理はない。

「いえ、何もありません」
「そっか。ま、取り敢えず金は返さねぇとなぁ…チップって額じゃねぇぜ。バーナビーさん、悪いが返しといてくれないかい?」
「良いですよ。あと、差し支えなければ真琴さんとはどう言ったご関係なんですか?」
「ん?昔やってた仕事での知り合いだよ」

バーナビーが運転手からチップの返金を貰いながら顔写真と名前を確認する。
写真は黒人の男性。名前はベン・ジャクソン。
前に虎徹が務めていたToP Magの社員であり上司だ。








◆◇◆









「っだー、ホントに土砂降りだなオイ…」

愚痴りながら滝のような雨で視界の悪過ぎるので、ショコラのスカウター表示を頼りに現場に付いた真琴。
それほど遠くないので、真琴の身体能力でも十分に走ってたどりつける距離だった。
そして本当に雷でも落ちたら一発で吹き飛びそうな民家を直して、今はさっさと退散している。
夜も相当深けているしこの雨だ。通行人なんか誰も居ない。
だから傘を持たない真琴も気が楽だ。
雨が、楽しい。

「あーあー、バイクどうしよう。彼処から【分解】してコッチまで運べっかなぁ…。てか滑り込みさせちゃったし流石に壊れたか?」
『そこまでは確認しておりませんが、いっそ新品の購入を推奨します。ガス欠状態で放置して来ましたし、分解だけして大気に戻せば宜しいかと』
「何故そう思うよ?」
『この度のチェイスにてあまりにも馬力の違いが酷いです。何よりもう古いですしこの雨で無事とは思えません。十分に原価消化しておりますし買い換えた方が安く済むかと』
「ん~。ってもいきなり新しいのって言われてもなぁ…別にチェイサーに追いかけられるなんて二度と無ぇ…と思いたいし、小回り利くタイプじゃねぇと困るし」

パシャパシャと雨を楽しむように歩く真琴。既に一人、迎えに連絡は入れている。
だからそれを待ちながら雨を楽しむ。子供のようにずぶ濡れになる自分が楽しい。爆ぜる水が楽しい。
PDAもケータイも勿論防水加工だがこの土砂降りで壊れない保証は無い。だが濡れてはいない。その他水に濡れて困るものも一切濡れていない。
これも真琴の能力の一部だ。

『それよりマスターは何故雨を防がないのですか?ベン様ではありませんが本当に風邪を引かれますよ?』
「雨は継続的長時間だし疲れる。つか楽しいから。一応ベンさんとは他人行儀にやっといたけど…バーナビー気付くな。ベンさん何喋るんだろ?」
『既にバーナビー・ブルックスJr.は帰宅しました。心配されるなら何故他人行儀な対応を?』
「別に他意は無ぇよ。目ぇ覚めてベンさんのタクシーって気付くのが遅かっただけ。ただのお遊びー♪」

そんな事を言っていたらコールが繋がった。
同時に雨の中で楽しそうに跳ねている真琴の横に、高級車がクラクションを鳴らして停まる。
そして中から窓を開けた人物に真琴が満足そうな顔をする。


   「よっすイケメンv」
   「アンタねぇ…傘くらい買いなさいよ全く」


車の運転をしていたのは、水浸しで笑っている真琴にげんなりした表情のネイサンだ。
パーティだったのか接待だったのか、今はスッピンに高級スーツと【ヘリオスエナジー・オーナー】の格好をしている。
夜なのにサングラスなのは大方スッピンの自分を隠すためだろう。

「抜け出させて悪ぃね。つーか夜にグラサン危なくね?」
「アタシは安全運転で有名なのよ。まぁ、今日は退屈で仕方無かったし抜け出せたのはラッキーだったわ」
「そりゃ良かった。てか秘書とか乗っけてねーのな?マジオフじゃん」
「代わりに置いてきたわ。それより随分楽しそうだけど足に呼んどいて乗らない気?」
「乗るって当然。雨の中って楽しいんだぜ?」

そう言ってバシャバシャと楽しそうに跳ねる真琴。
真琴が悪戯では無い子供っぽい行動を取る時は決まっている。【ナンバーゼロ】としての仕事が全て終わり、少しだけ頭を全く使わない時間があるのだ。
何も心配しない。ただ自分の為だけに自由な事を考えて行動する短い時間。喋り口調も少し幼くなる。
呼んでおきながらネイサンを暫くほったらかしだ。だがネイサンも別に怒らない。

   それだけ【ナンバーゼロ】の責務は多くて重たい。

とてもたった一人で耐えられるほどの物ではない。
だからといって誰かが助けに入れるほど生半可な物でもない。半端は真琴の邪魔になるだけだ。
メンタルも技術も能力も、全てにおいて現在真琴のサポートに回れるの人間もNEXTもいない。
実際【ミズナミマコト】と名乗る目の前の青年が、本当は政治的にもどれだけの影響力を持ち、全力での能力発動の最大値など誰も分からない。
ただ分からなくても、現段階で真琴は自分達とこの街の味方であることは確かだ。

「ショコラに風邪引くって言われなかったの?」
「もう怒られたしーいーもーん。っていうか注意だし怖くねーもーん♪」
「……。まーこと、コッチいらっしゃい」
「なにー?」

ずぶ濡れで楽しそうに笑っている真琴が窓に近づく。
その頬をスッとネイサンが撫でて引き寄せる。

「スーツ濡れるよ?」
「黙ると綺麗で笑うと可愛い顔ってオリエントの不思議よねぇ」

そう言って濡れた髪を掻き分け真琴にキスをする。
勿論サングラスがあるので軽くバードキスだ。
特に深い意味はない。単純に可愛い。それだけだ。
唇を離した真琴の表情も、相変わらず楽しそうなままだ。特にコレといった意味が無いから。

「ネイサンの唇ってポッテリだよなぁ。かなり好きかも」
「日頃の手入れの賜物よv」

ネイサンもニコリと笑う。



漸く水溜りに飛んだり雨と遊んで満足したのか、表情がいつもの悪戯顔に戻り助手席に回る真琴に。

「ついでにアタシも乾かして。あといい加減いい歳して水遊びはどうかと思うわよ?」
「オレって馬鹿だから風邪引かねーんだって。ある意味凄い能力じゃね?」
「『馬鹿だから風邪を引く』のよ全く…。コレって変な迷信よね」
「つか普通シートの心配が一番じゃねーの?こんな高そうな車に内装まで高そうでさぁ」

そう言いながら乗り込んだ真琴は既に全身乾いているし、ネイサンの濡れた手もスーツも乾いている。
その際に車内に少しだけ風が吹いた。
当然真琴が能力を発動したから乾いているのだが、真琴の場合は全身発光をしない。
瞳だけなのだ。
吸い込まれそうな真っ黒な瞳が一瞬だけ青く眩しく発光する。

「ボロボロになったら修理代はアンタに払わせるわよ」
「まぁそーだわな。お金無いっつの」
「どれだけ【ウチ】からもアンタに投資してると思ってんのよ。それより何でアタシ?」

アクセルを踏んでネイサンが車を出す。
全身発光しないのは珍しい上にオリエンタルな真琴の場合は、それが神秘的であり素直に綺麗だとネイサンは思う。
…まぁ、『黙っていれば』という相当真琴には無理な条件付きだが。
それに通常NEXTのように全身発光では、【ナンバーゼロ】として真琴の仕事に支障が出る。

「ん?ネイサンちがこっから一番近かったから。まさか出先だったとは思わなかったけど。つーか出来たらちっとばかし会社開けてくんね?もうダメ?」
「今から会社に戻りたくないから却下。今日はもう帰るつもりよ。っていうかアンタ自分のバイクは?」
「色々あって海辺の倉庫にガス欠で放置。買い替え時かなーとか考え中なんだわ」

困った顔をしている真琴にふとネイサンが気付く。

「今日の犯罪ってそんな場所全く関係無いわよ?何かあったの?」

心配そうな声のネイサンに真琴が深刻そうな声で応える。

「テレビでさぁ【逃走中】って番組あんじゃん?オレ初めてハンターから逃げる気分を味わった。しかもずーっとターゲットにされっぱなしでさぁ。死ぬかと思った」
「今すぐ降りて歩きなさい自分で。会社のマスターキー持たせてんでしょ」

どうでも良い事を真剣な声で応えられて、ネイサンはサラっと話を終わらせる。
勿論掘り下げて真実を言わせれば相当な事があったのだろうが、大抵真琴は茶化したり誤魔化してしまう。
本人は完全に無自覚で言われても治らない。『オレは口から生まれた』と言い続ける会話の引き出し量は並じゃない。
だからこそ会話は楽しいのだが、本音がどれだかさっぱり分からない。
だが『本当の事』はちゃんと聞けばちゃんと話すので、深く掘り下げるような真似はしない。

「んじゃオデュッセウスかタイタン連れてって」
「ホァンもカリーナも寝てるわよこんな時間。オデュッセウスって、また何かやらかしたの?」

通信企業であるオデュッセウスだ。
真琴のハッキングその他がバレて、一度法廷バトルに持ち込まれそうになった事がある。

「ちげーよ。若干衛星とのタイムラグが出るから修正に行こうと思ったの。あと一々各企業に行くのめんどいからオレんちに全回線繋げようかなーみたいなー」
「タイタンは?」
「ショコラの仕込みランチャーを何とかして貰おうかと。今のショコラ、若干危ねーから」

ネイサンは【ショコラ】の存在を知っている。
ショコラだけならヒーロー達とアニエス、それに7大企業のヒーロー開発部の人間なら全員が知っている。
その7大企業がそれぞれの技術を集結させて作ったのが【人工知能マシン・ショコラ】だ。軍事衛星の事もあり、特にヘリオス・タイタン・オデュッセウスの三企業は力が入っている。
だが『本来の使用目的』を知っている者は極一部である。ヒーローの中で知っているのはヘリオスエナジーのオーナーだったネイサンだけだ。
その使用目的さえ、今は真琴がプログラム改造をしているのでどうなっているか誰も分からない。
現段階で【ショコラ】を完全に把握しているのは真琴だけだ。マザーシステムは真琴が管理しており、どれだけ腕の立つSEでも中を覗けない状態になっている。
ソレ以外のヒーローは知っていてもただのサポートパーツ、若いメンツは精度のいい検索ナビか最先端スマフォやIーPod感覚と言っていい。

「明日になさい。仕事終わってるんでしょ?」
「なら今夜はオレに付き合ってよ。ゴホッ、あとはユーリんトコに今回の【結果】を送るだけだし。オレ頑張ったし」

つまり明日は休みという訳だ。
ショコラよりも知られていないのは、真琴の発作だ。
病気ではないので発作というよりも【悪癖】と言っていいだろう。これを知っているのはネイサン・虎徹・アントニオとベテラン勢だけだ。


「アタシも疲れてんだけど…」
「話が積もってんの。てか取り敢えずオレ、ハンターのせいで今バイク無いわけ。発作も起こして半端にしか収まってねぇのよ」
「…………」

チラっとネイサンが真琴を見れば、微かにだが震えているのが分かる。
そして挑発するように自分を見上げてくる視線も。

「ぶっちゃけこのまんま泊てくんね?女の子帰っちまったし」

オリエントの綺麗な黒目に黒髪。均整の取れた顔。
普段のようなくるくる百面相ではなく、完全に大人の男の表情だ。
スッと真琴の手がネイサンの頬に触れる。
雨のせいだけじゃない。冷えた掌。

 
   「暖めてよ」


《寒いんだ》
掠れた声で、怯えたように、そう聞こえた。

車を止めて頬を撫でていた真琴の手を取り、ネイサンが掌にキスを落とす。
指を丁寧に舌で愛撫しながらサングラスを外し、上目で真琴を捉える。


   「あんまり挑発すると俺も抑え効かないけど?」
   「火傷くらい上等だっつの」


一生付き纏うだろう、この【寒さ】から解放されるなら。
いっそ業火で焼かれたほうがマシだ。








◆◇◆







別に男だけが好きなわけじゃない。女性だって勿論好き。
ただアタシは今、たまたま好きになった相手が【男】という性別なだけで。
そして今セックスの相手も、男って言うだけの話。

「…真琴っ」
「んっく!!…い、き…上手く出来ね…っ!!」

必死にアタシに抱き着いてくる。当然だけど一生身体は慣れる訳が無い。元々そんな作りじゃないもの。
偶に噛み付くのよね。それはまだ【寒い】の意思表示。
さっきから確かに呼吸音がおかしい。上手く吸えてないのと喘息みたいな…

「ケホッ…っ、オレ…はぁっ…風邪引くかも、ーっ!ったい!!」
「やめて。コッチにうつすんじゃないわよ」
「オレの身体への気付いっ!外人のデケェんだよっ!!」
「悪いけどこの街じゃアンタが外人よ。大丈夫?」

どれだけ熱くしても、中々真琴の冷えは取れない。凍傷でも起こす寸前のように冷たい。
本当は寒いだけで、セックスをする必要は無い。それは本人も言ってたわ。
ただ、抱きしめあうだけで収まる年齢じゃない。自分も、相手も。
体温を欲しがっているだけだし、色気もへったくれもない事が殆どだけど。

「大人は面倒臭いわね…」
「は…な、に…?」
「ほら、もっと抱き着きなさい。まだ寒いんでしょ?」
「-っぐ!!った、ぃ…っ!!」

引っ張りおこして膝に乗せて、一気に奥まで貫いて。しばらく慣れるまで動かない。
泣きながらしがみつく真琴はただ、【生きている人間】を感じている。
それだけ。
本当に【ソレ】だけが必要で、ソレ以外では治せない。
   

   心臓の音。血流が流れる音。跳ね返る皮膚。
   呼吸の熱に…体温。


生きているから出来る事。生きていれば病人だろうが当たり前の事。
それを真琴は、ある一定を超えると必要になる。【生きた人間に触れる事】が必要な人間。
いつ来るか分からない悪癖だから真琴は何人も直ぐ呼べるセフレを持っているし、今のアタシとの行為も『自分の為』であって愛も何も無い。
勿論真琴は女が好きだからセフレは女ばかり。だけど死ぬほど辛ければ男でも関係無くなる。
アタシは『抱き着いて体温を分ける』だけじゃ収まらないからセックスに持ち込んでるだけ。まぁ大抵は男も女も、真琴に抱き付かれてそれで終わる訳が無いと思うけど。

これはセックスじゃなくて、治療。
快楽は、治療に耐えたご褒美。


「真琴…ゆっくり息して。力抜いて」
「…む、りっ…言うなって…」
「こっちもキツいのよ。そんなに締め付けられて動かないでいるコッチの身にもなってくれる?」
「それはっ…気持分かるからゴメン…っ!」

遠慮知らずに肩に噛み付いてくる真琴の口を離して顔を見れば、目一杯必死な顔。でも勿論何も感じてない訳じゃない。
辛いのは真琴も一緒。歯ぎしりと浅い息を繰り返して、何とかアタシが早く動けるように少しずつ自分で腰を動かして慣らして…

「っひぁう!?」
「アラ、ごめんなさいっ」
「こ、ちら…こそ…っ誘った相手が悪かっただけなんで!!っ、ケホ、ゲホッ!」

そんな顔されそんな事されて。いくら色気のない会話でも顔と身体は別よ。興奮しないほうがどうかしてる。
締め付けられっぱなしだし、勝手に大きくもなるわよ。
元から狭いのに咳をされると余計に『ナカ』をグっ!と締めてくる。

「…悪いけどコッチに悪態付く余裕は無いわよ。真琴、口」
「んぅっ…はっ、あ…」

ディープで舌を絡ませれば当然真琴も応える。上手いのよねこの子。意識をコッチに持ってこようと必死。
やっと少しずつ身体が温まってきた。震えも収まってきた。まぁ違う意味で震えてるけど。
キス好きだから、ほっとくと延々とし続けるからこれで終わり。

「はっ…ネイ、サ…?ゴホッ!はぁ…苦しっ…」
「エロい顔…最高だな」

いい加減、俺の優しさも限界。

「ちょ、まっ!?うぁっ-!!」










◆◇◆









「ケツが痛い…」

オレ、デスクワークで元々腰痛持ちだし。その上夜はバイクチェイスして飛び回って。
最後にネイサンはなんか知らんが今日はえらい痛いし、尻が痛くない訳無い。腰もだし全体的に。
まぁ気ぃ使ってくれてんのは十分分かってっけど…正直に裂けるわぁ…
男相手でネコって久々だったからかなぁ?

「真琴、お風呂入る?」
「無理ぃ…もー足腰立たねぇ。がくがくッス」
「その割に足パタパタさせてんじゃないわよ。可愛い子ぶってんの?」

シャワーから戻ってきてローブ姿のネイサン。
オレは正直に、もう動ける体力がないからベッドでゴロゴロ。ちゃんとゴムして貰ってるから後始末はいらねーの。
もうガタガタで動けないオレの身体もネイサンが拭いてくれたしねー。ネイサンの甲斐性プライスレスだわ。

「コレは踵でケツをマッサージしてんだよ。オレが可愛い子ぶるかっての」
「アンタの場合はお尻のお肉が薄すぎるのよ」
「ケツの筋肉なんてどうやって鍛えんだよ…今日のネイサン男前過ぎだろうが…」
「喜んでいいかどうか迷う褒め言葉ねぇ」

うつ伏せのオレのケツをべしっと叩かれた。今のは痛い。
ネイサンのベッド大きくて気持ちいいし、いい匂いすんだよなぁ。
やっぱアロマとかそういう女子的なモノに凝ってんのかな?

「はぁ、コレがバレてアントニオが少しでもアタシに嫉妬してくれないかしら…」
「止めといたらぁ?アントン生真面目だし、こんな話したらドン引きな上に逆にオレとネイサンに気ぃ使うだろ。絶対裏目に出る」
「そうかしら?でも真琴の悪癖は一応知ってるんでしょ?」
「うん。でもそれはオレが『女の子オンリー』って思ってっからスルー出来てるだけだと思うんだわ。ビッチなのはオレなのに下手したらネイサンが勘違いされっぜ?」
「ソレはすっごい嫌。ほら、水と灰皿」
「ありがとー」

と、渡されても起き上がれないので寝タバコだけど。
ネイサンもゴロンとしてるオレの方に座る。あ、ネイサンもいい匂いする。

「ネイサン、ケツマッサージしてー。ゲホッ…揉んでくれ。足怠くなってきた」
「面倒臭い子ねぇ…。っていうか要求されると萎えるわ。やっぱりアントニオみたいに拒絶されるから楽しいのよ。って事でケツマッサージは無し」
「差別っ!!…つーかさぁ、アントンってウブだよなぁ?あのガタイで今時ケツ撫でられただけで恐怖ってさぁ。JKなら逆に金せびる世の中だぜ?」
「その反応が新鮮なんでしょ?経験値が低いからこそアタシがしっかり飼い慣らすのよあの雄牛を、ね」
「わー…顔が怖ぇよ…」

つかオレとしては何だかんだ言って、ネイサンも身体は別で心は十分ウブだと思ってるけどね。
アントン一筋じゃん。他のヤローにはセクハラしてんの見たことねぇし。
……。
いやまあ、いつもヘリオスやトレーニングルームに居る訳じゃないねぇし。オレが見たこと無いだけかも。


「はぁ。なんかもう…疲れすぎて逆に目ぇ覚めたわ…。ケツが裂けるかと思った…」
「アンタが『上下はじゃんけん』って言ったんだから文句なし」
「オレが勝ったのに何故オレが突っ込まれたし!?」
「全身ガタガタ震えて動けなかった癖に。それでアタシを満足させてくれたの?」

まぁそりゃそうなんだけどね!?部屋まで歩けなかったし運ばれたし!
そもそもネイサン相手にタチとか体格的に無理もあるの分かってるけどね!?
でもそうなると『だったら何でじゃんけんしたんだよ』って話じゃん!?

「っていうかホントに今日は何があったのよ?海辺の方なんて全く関係無いのに何やってんの?」
「え?バーナビーに追いかけられたんだよ…」
「ハンサムが?まさか【ナンバーゼロ】を直接見に行ったって事?!」
「としか考えらんねー。ビーコン付けられたしガチ過ぎで怖ぇよ。…で、んな予定無かったからガス欠起こっゴホ!!…し、発作起こすしで。バイクはフライアウェイで明日からの足、マジどうしようって感じ」

あとさっきから喉がミラクル痛ぇんだけど…咳が連発。
布団掛けてるし寒いわけでもねぇし、横隔膜まで疲れるのは勘弁して欲しい。

「2日徹夜の後にチェイサー相手に普通のバイクで逃走中繰り広げたら、足腰やられて当然だと思わね?」
「その上【セックスしても意識飛ばずに逆に目が覚めた】って言うアンタも中々身体の作りがおかしいわよ。全く最悪ね…。ショコラは動かなかったの?」
「コーレが嬉しいような怖いような、だからさっきタイタン行きたいっつったんだけど。あんまりバーナビーがしつけーから人工知能に【怒り】が学習されて思考ルーチンでブチ切れ」
「えっ…」
「しかもオレ、脱臼しそうになった」

ネイサンも青い顔にもなるわなぁ。

「ちょっと早いとこ本気でショコラを何とかしなさいよ!?思考ルーチンに加わってるならもう取り除けないじゃない!それに脱臼って腕持って行かれたって事でしょ!?言うこと聞かなかったの?!」
「だからもう、ホントに今日は身体ガッタガタな訳よ…」

ネイサンがこれだけビビるんだから、危険性はオレの方が十分に分かってる。
ショコラは詰め込めるだけ色んな事が出来るから。
軍事衛星は【軍事】だから、それなりの大抵想像の付くもんが乗ってんだよ。

「のんびり言ってんじゃないわよ!!怖いったりゃありゃしないわ!」
「いや、まだ学習して二時間経ってないし、いきなりオレを『殺人犯』にするくらいまで思考がパニクってたから…帰ったら色々やってはみるけど」

気分はもう完全に子育てですよ。
しかもうちの子、駄々こねると色々恐ろしい事をしでかすからお父さん怖いってマジ。
こういう時って虎徹に聞くべきなのかなぁ?…でもアイツはコミュニケーションで失敗してるし、楓ちゃんとショコラは全く違うし。
聞いて『じゃあ父親の先輩として~』とか言い出したらオレはマジで殴り倒す。
楓ちゃんは『人間』で歳よりずっと大人びたしっかりした子供。
ショコラは『マシン』で感情コントロールが上手く出来ない大人。
暫く長時間ラボに篭ってられたらいいけど…。
短時間でアチコチ一斉に単発でヒーロー要請事件起きるなんてしょっちゅうだしなぁ。

「真琴、ソレってハンサムは知ってるの?正直いつでもゴルゴに狙われてる状態じゃない…」
「いや知らん。何かしらオレにパーツがあるのは見て分かってただろうけど、それがショコラでどんだけスゲー物とか言う余裕無くオレが倒れた」

一本吸い終わって水を飲んで。
オレってこれから最初にやることはユーリに今回のヒーロー賠償金裁判の報告じゃなくて、ショコラへの感情のお勉強?
でも一応【許可】が無ければ動かなかったし、タクシーの中でも大人しかった…ように感じただけで実はすげームカツイてたとか?
だからって今から思考ルーチンをリセットだなんて出来無い。今までの積み重ねが無くなる。
リセットした相手は、オレの知ってる【ショコラ】じゃない。
むっずかしなぁ子育て…

「…ねぇ、ハンサムに追いかけられて発作起こしたのよね?じゃあどうやって戻ってきたのよ」
「んー?アイツのシャツビリって抱きついた。そしたら意外と落ち着いて、寝落ちしたんだけどアタックポイントが一箇所残ってっからってショコラに起こされて、今」
「相当端折られてるけど大体話は分かったわ。それにしてもショコラも鬼ね…怖い子…」
「でも雷雨で崩れそうだったのはマジだから。それに民家だったから崩れたらマジで洒落にならんしユーリへの報告もあるしな」

仕事だもんね。やっとかねーと。
あと、明日は休みだから絶対に休みたいから!!絶対に寝てたいもんで!!


   「真琴、アンタもほとほと難儀な仕事してるわよねぇ」
   「同情はしねーでよ?オレは好きでやってんだ」


ヨシヨシと撫でてくれても、オレは自分の好きなことをやる為にやってる事だから。
同情も憐れみも、そんなもん食らうくらいなら…
【金をくれ】という我が祖国のベタな台詞を吐くよオレは。ムカついて暴れてもしゃーねーもん。世の中金だって。

「ショコラへの思考ルーチン、予想外の方向に行ったけどどうするのよ?」
「ソレが自然学習の醍醐味っしょ。でもオレが壊れて敵ネクストと【ショコラが判断した時】、プログラムは絶対に実行するようになってる」
「そう…ショコラ聞いてる?酷いマスターね」
『ネイサン様。マスターが酷いのかどうか、まだ私には判断が付きません』

ケータイに媒体移動してるショコラが応える。システムはずっと落として無かったしな。
セックスの声も丸聞こえ。
うん、コレは教育上良くないのとオレが恥ずかしいから帰ったら記憶回路から抜いとくけど。


   オレのNEXT能力はもはや異常だ。自分でも十分分かる。脅威以外の何でもない。
   だからショコラにはオレが『敵』と判断した時のプログラムが最初から付いてる。
   プログラムの名前は【鋼鉄の首輪】。オレはそれを解除せずにむしろ強化した。
   だからこそ…ショコラに思考ルーチンを付けた。

   【その時】が来たら、何でこんな負荷の掛かるものを付けたか。
   分かってくれればそんだけで嬉しい。


「なぁショコラぁ」
『何でしょうか?』
「オレに【その時】が来たら、お前泣いてくれる?」
『マシンは泣きません。泣ける回路も媒体も私には存在しません』
「ははっ、即答ってショックだわー。まぁ事実そうなんだけど」
「ちょっと、人のベッドで何の話?」
「なーいしょ☆でもいつかの話。【その時】の話」
「何よ【その時】って?」
「いつかの話」

オレを殺す時の話。

「…ショコラ、【ナンバーゼロ】の出動要請理由は『敵の排除』じゃなくて『街の復旧』だ。今日は仕方無ぇけど、これ以降今回みたいな行動は控えろ」
『目的達成の為には優先順位が有ります。彼は明らかに障害としかなりえておりません』
「お前がオレを『殺人犯』にしようとした事に優先順位も何も無いだろ?いきなりの感情で上手く制御出来ねぇのは分かる。けど、いつまでも持ってちゃいけない」
『……。申し訳ございません』
「オレも頑張るから、お前も頑張ろう?一蓮托生だ。おやすみ」

ここでシステムダウン。コレ以上はショコラが熱暴走で壊れちまう。
早く冷やさねぇとマジ壊れる。スパコン達の冷却回路水も相当熱湯状態だろうし。

「はぁ…」

   ごめんないきなり色々。本当は一つずつゆっくり飲み込むものを一気に飲ませて。
   そんでも。理解が出来なくても。
   分かってなくても一生懸命オレを守ってくれたのが、凄く嬉しかったのは本当だから。


「あっち!?…なにお前、知恵熱ってやつか?」

   イヤーカフを外そうと触ったらすっげー熱いこと。
   いつかショコラも『嬉しい』とか『楽しい』とか、ハッピーな感情が持てるように。
   オレを殺す事に躊躇いは要らない。だけど殺した後に少しくらい感情を持ってくれたらいいなって。
   マシンプログラムじゃなくて、ショコラの思考で、殺すか判断して欲しいから。
   そう思って勝手に付けた、ショコラを苦しめる思考ルーチン。
   オレのエゴの人工学習知能プログラム。



「良い親子ね?」
「当たり前だろ?ショコラはオレの可愛い自慢の娘なんですー」
「じゃあそんなパパも、今日はもう寝なさい。はい薬よ」
「薬?っていうか帰るって。邪魔じゃんオレ」

コトっと置かれた水とカプセル。
何これどゆこと?

「ずーっと変な咳出てたわよ。カフのせいって思ってるみたいだけど、熱もあるしソレ飲んでゆっくり寝なさい」
「え、オレ風邪引いてんの?熱?」
「そうよ。バイクで海まで突っ走って滝雨の中で遊んで…ほらさっさと飲んで寝る。アンタの家なんか誰も看病してくれないでしょ?」
「誰か呼べば看病くらいしてくれるわ。てかネイサンにうつすしマジ帰るって。ベット占領する気も無いし身体別に怠くないし」

風邪引いてる実感、全く無いんですけど。
つかヒーローに風邪うつしちゃ不味いって。身体ガタガタで歩けるかも結構ヤバいけど、さっさと服着て帰らねーと。
…と、思って起き上がろうとしたら。

「うおっ!?」
「【黙って寝ろ】っつってんのが分かんない?どうせ明日休みなら遠慮せず泊まってけって言ってんのよ」

押し戻された上にネイサン、ベッドに入ってくるし!

「いくらネイサンが馬鹿じゃねぇから風邪引かなくても一緒に寝たら流石にうつるって!帰れるから!!」
「いい加減我侭ねぇ?…もう一ラウンド始めてもいいんだぜ?」
「………。無理です…」

怖っ…目がマジだ。
つか、もう一ラウンドとかオレってマジで死亡フラグ…っていうか死ぬ。


「ったく…知らねーかんな?オーナーが風邪とか社員に示しつかねぇだろうが」
「馬鹿な子ほど可愛いっていうでしょ?」
「オレはネイサンの子になった覚えがねぇわ…」
「たまには誰かに甘えろって事よ。その悪癖引き起こして一人で寝れるの?」

………。
いい大人がいい大人にガキ扱いされてるって何なんだろう。

「寝ーれーまーす。ヤったし平気。むしろ爆睡」
「落ち着かないんでしょ?ほら寝なさい。馬鹿は風邪引かない事をアタシの目の前で証明してみなさいよ」

やっさしい顔のネイサン。
風邪引いても知らんからな…。

「男の腕枕は流石に嫌だから…」
「あら?寝やすいわよアタシは女だからv」

あーもー…

「いい女の癖に何でアントンにセクハラすんだよ…アイツもぜってー損してる…」
「はいはい有難う。お休み真琴」
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プロフィール

寅丸

Author:寅丸
アニメが終わってからデュラの存在を知った可哀想な感じの人。原作しか知りません…orz。きっと静雄と派生が好きだと思う。ケロロは電波黄色と喧しい。10年目でいきなりハマった。なので【今更】。ピクシブ  呟き

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