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イマサラ

腐向け/R15/DRRR!!・K66・TIGER&BUNNY中心/いろんな妄想ダダ漏れな欲望全開。

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●冬の教室にて。

刺激的な裏へようこそ。




「尊寅?君は曲がりなりにも学生であり、ここは学舎(まなびや)と言う勉学に励む為の場所な訳だけど…」

今日も綺麗な顔立ちだが無愛想以外の何者でも無い隻眼の友人。
非常に使い道が勿体無い顔をした彼に声を掛けるのは岸谷新羅。
その表情はとても微妙で、本人ですら自分が今どんな表情か分からない。
そう言う複雑で言葉で表現出来ない心境に追い込まれているからだ。
…クラス中が。

「だから何だ」

そんな新羅に素っ気なく一言返しをするのは藤堂尊寅。
相変わらず飴をコロコロ食べながら視線の先は空。
椅子にゆったり座り、街並みではなくボーッと天気を見ている。
ここまでなら『いつもの尊寅』な訳だが。


  「いい加減、『寒い日』に無理して学校来るの止めたら?」


現在は『いつもの』では無いからクラス中が困惑している。
何せこの男、ブレザーの上には厚手のパーカーを羽織り、しかもその上から更に厚手の毛布にくるまっている。
膝にはまさかの【男子がブランケット】と言う凄い格好だ。
その毛布が落ちないようにに上手に両腕が出ているが、そこにはしっかりと手袋。
靴下はスキー用の厚手の物で、足用カイロも張ってある。
女子顔負け所か、学校に何しに来たんだと言う最強防寒対策で椅子に座っているのだ。
多分全国の学生を見ても、この『病気か何かか?』と言いたくなる奴はいない。

「…チッ、雪降ってきた…」
「話聞いてよ。そりゃ中学の時は義務だったけど高校は自由なんだから」
「だから寒かったのか…」

相変わらず自分の都合でしか話を聞かない。
新羅の話なんか脳まで届いていない。それは長年の付き合いで新羅も気にしない。していたら付き合っていられない。
チラつく雪に顔をしかめ、尊寅がモゾッと毛布を首まで引き上げる。
それに新羅も顔をしかめる。何だかマフラーまで装備しそうだ。
正直ここまでくると暑苦しい。教室内はちゃんと暖房せっせとが働いているのだ。

「あのねー尊寅、僕はクラスメイト果ては学校中の学生代表で言ってんの」
「…何なんだお前さっきから」

鬱陶しそうに尊寅がチラっと新羅を見る。本当に鬱陶しいのだろう。
新羅もこの事に関しては言っても無駄なのは分かっているが、やはり言わずにはいられない。
中学最後の冬に突然始まったこの尊寅の【蓑虫モード】。
当時の学校側は医師の診断書により特別処置としてオーケーが出たが、この学校は原因を知らないのに文句一つ出ない。
もう『藤堂家だから』と言うのではなく『藤堂尊寅だから』と言う個人に匙を投げている。
とにかくこの男、滅法寒さに弱すぎるのだ。

「言ったよね『来るな』って。その格好はみんなが吃驚するし暑苦しいし困惑するしで被害が出てる」
「別に見なければいいだろ。強要なんぞした覚えは無い」
「嫌でも視界に入る凄い格好だって自分で分かってる?」
「でもオレが暖房設定を上げた方が確実に被害が出るだろ。善処してる方だ」

これだけ暑苦しい格好をしながら汗一つ流れずヌクヌクしている。
しかし本人は至って真面目で、しかも十分に周りを考慮しての対策なのだ。
新羅もそれは分かっているが…

  「ごめん、真面目な顔して正論言われてもその格好で台無し…」

毛布でモフモフヌクヌクwしながら言われても正直全く説得力が無い。
もこもこの可愛いぬいぐるみに相対性理論でもを言われている気分だ。

「第一寒くて来なかったらオレは半年はいないぞ?単位が足りない」
「車通学の癖に良く言うよね…」
「帰りは徒歩だ。オレが危ない」
「まぁ寒さはともかく雪は危ないか。地面凍って転ぶし」

尊寅の突発的な奇怪行動に理由が無い事は一度も無い。
何しろ本人は面倒臭がりで鈍亀だ。と言うか亀に失礼な程自発的に動かない。
なのでもはや『自分から動く事』が全部奇怪行動に入ってしまう。
行動にはちゃんと理由がある。ただ、常人に理解し辛いか尊寅にしか分からない行動原理なだけで。






「…みーんな尊寅見てるよ?」
「慣れてる」

更にモフッと顔の半分まで毛布に入り寝ようとしている尊寅。
そんな幼馴染みをどうしたもんかと溜息しか出ない。
尊寅は当たり前だがここまで『異常な寒がり』では無かった。中学時代は運動も当然人並みにしていた。

全ての原因は右目を失ってからだ。

まず大前提の【歩行が危険】になった。この時点で日常生活は困難を極める。
訓練すれば直ぐに慣れるが、尊寅の元来の『面倒臭がり』が災いして全く動かなくなった。
動かなければ当然新陳代謝は落ちる。基礎代謝など冷え症の女性を遥かに下回るだろう。
動かないから身体は暖まらない。
代謝はもはや生命維持程度までに落ちている。夏でもファーコートを着て平気な男なのだ。

(って言うか、尊寅の場合は先天的に『眼が悪い』から隻眼は動きたくない言い訳だろうなぁ…)

代謝がいくら落ちようが、尊寅に静雄を止める程の力があるのは事実だ。
実際【隻眼になってからの方が物が良く見える】事を、新羅だけは知っている。
何より常人より遥かに運動神経が良い事も。
幼い頃から尊寅同様に【裏世界】と両立しながら生活している新羅だから知っている。
本人は聞かれれば誰にでも話すだろうが、まず聞かれる話題でもない。



「ねぇまだ起きてる?」

ポンポンと新羅が頭を撫でると眠そうな左目が開いた。

「ん…?」
「臨也が【情報屋】を始めたの知ってるよね?」
「あー、四木になぁ…」

尊寅が欠伸をしながら片肘を付く。
口調も表情もいつも通りだ。
裏の話だろうが口を慎む事はしないし、まだ興味が無いのだろう。
そして新羅もこんな話を理解出来る人間が居ないことを分かっているから普通に話す。

「まぁ上手い選抜だが『四木自身のリターン』がまるで見えん。そこの意味が分からん」
「『身体』じゃない?でも四木さんそう言うタイプに見えないし、『僕達世代』の情報が欲しいとは思え無いんだよねー」
「四木は女に困らんしガキの情報なら臨也より確かな筋は持ってる。情報が欲しいのは臨也だ」
「じゃあ臨也が身体張ってる的な?四木さん、臨也をペットはちょっと趣味悪いかも…」
「情報屋としての仕込みが遅いが上手く育てば儲け物だろ。臨也は頭が良いから見込みが無い訳じゃない」

と、兄貴が言ってた。
そう言って新しい飴を口に放り込む尊寅。
随分流暢に喋ると思ったら、やはり他人の意見だった。

「珍しく良く喋ると思ったら…尊廣さんからのリークか」
「なんか一人で面白がってたからな。ただコレは個人意見で確信が一個も無いから話しただけだ」
「でもあの人の予言は大抵当たるんだよねぇ。じゃあ『尊寅の意見』はどう?」
「興味無い」

アッサリ切られて新羅が苦笑する。
やっぱりいつも通り、いつもの台詞だ。

「けど…」
「なに?」
「いきなり抜け出せない場所に踏み込んだのは意外だ」
「そうかなぁ?臨也も結構キれるし元から抜ける気無いんだよ。あの性格は完全に【表】じゃやってけない」
「そーか?」
「中学でも臨也見てきたじゃん。サラリーマンやってる臨也なんか想像出来る?幸せな家庭を築いて奥さんや子供との平凡家庭とか」

嫌そうに吐き捨てる新羅の言葉。
それに少しだけ尊寅が考えて。

  「……。何でオレ達はアイツの将来について考えてんだ?」
  「まぁそれもそうだね」

尊寅は飽きたらしい。
と言うか、自分の将来を考えようともしない人間が他人の将来に興味がある訳がない。






「なんか口が疲れた…」

全く興味の無い現時点での臨也についての話で疲れたのが嫌なようだ。
コテンと机に頭を乗せてしまった。これは結構機嫌が悪い。

「でもこんなに喋るなら多少なりとも関心があるんじゃないの?」
「…………」

ガッツリ無視された。もうこの話題は終わりなのだ。
そして相当が無い限り、もう今日は喋らないだろう。

「さて、雪が止みそうに無いけどどうしよっかなぁ…」
「……寝る」

てんで会話が噛み合わない。
これは黙らないと次は怪我するな、と新羅が思っていたら。

「タッカちゃんぬっくぬくー♪」

臨也が楽しそうに丸まっている尊寅に抱き付いた。
いくら尊寅でも一瞬で寝る事は出来ない。
うっすら眼を開くがあからさまに嫌悪感丸出しだ。

「あー暖かい。ホント寒いよ今日」
「……重い…」
「臨也、尊寅眠いんだって。殺されるから離れなよ。機嫌MAX悪いから」
「へー、新羅が俺の心配って何か変な薬でも飲んだ?タカちゃんの可愛さにヤられた?」
「僕は君じゃなくて尊寅が殺人犯になる事が心配なの分かる?」

相変わらずな二人の会話が始まった。
尊寅はもうどうでも良いから寝かせてほしい。

「タカちゃんは俺を心配してくれるもんね?でも俺の将来設計を新羅と考えるの止めてね吐きそう」
「良く平気で僕らの会話を止めもせず聞いてたよね?神経見てあげるよ、ただで」
「そのまま殺されるから結構。中々楽しかったけど情報としては使えない」

臨也がニィっと笑う。
ずっと教室内にいたし、二人の会話も全て聞いていたのだ。
勿論二人とも聞かれているのを承知で話していた。
新羅は嫌がらせと牽制の為に。
尊寅は聞かれたから答えたといういつものスタンスで。

「本人居るのにそんなの喋る馬鹿は余程稀有な神経の持ち主だよ」
「だろうね。特にこんな会話は殺される」

臨也が人差し指で自分のこめかみを撃ち抜く。
自分が今何処の立ち位置にいるのか、きちんと理解している。


「タカちゃん俺ね?尊廣さんの意見よりタカちゃんの意見欲しかったなぁ」

猫なで声を出しながら臨也がよしよしと尊寅を撫でる。
勿論答えは知っている。
いつもと変わらずボンヤリしながら『興味がない』。それだけだろう。


  「消えろ」

「えっ?」
「あれ?」


予想と違った言葉に二人が聞き返す。


「殺すぞ」

臨也が急いで離れて距離を取る。
言葉の意思は本物だった。
今まで『始末する』と言っていたが、明確に『殺す』と聞いたのは二人とも初めてだ。
雰囲気も眠そうな言い方も普段通りだ。だがこの男は冗談も嘘も一切言わない。
放った言葉は全て『本物』にしてきた人間だ。


「臨也、お前裏に踏み込んだなら一応覚悟あるんだろ?」

ペリペリと新しい飴玉の袋を開けながら、興味の無さそうにぼんやり喋る尊寅。
内容と雰囲気が全く噛み合わない。ギャップの幅が広すぎるのだ。
新羅でさえこの振れ幅には未だに恐怖に陥ることがある。

「っ死ぬほどの冒険はしないつもりだよ。てかシズちゃんで鍛えてるし」
「一応オレに殺される覚悟もしとけ。知り合いのよしみとして警告しといてやる。オレ、お前だからって『加減はしない』」
「タカちゃんちに手ぇ出すつもり無いよ?そこまで馬鹿じゃない」

藤堂家に手を出すことは粟楠会に手を出すようなモノだ。
敵に回せば何もかもの存在の痕跡を消されることなど眼に見えている。

「ふーん……なぁ、開かない…」
「はいはい、ちょっと貸して」

中の飴が少し溶けたのか、袋に苦戦している尊寅の飴を新羅が代わりに受け取る。
そもそも今まで手袋をしたままで良く上手に開けられていたものだ。
新羅がピッ!と隠してあるメスで袋を開けて、やはり溶けてへばり付いている飴を袋から外して尊寅の口に放り込む。
尊寅の表情は何も変わらない。ボーッとしているだけだし、新羅の行動も当たり前と言った風だ。
普段ならここで新羅と一発戦争を起こすような状況なのだが、臨也には今はそれより意味深な尊寅の返事のほうが気になって仕方ない。

  まるで自分が、今後藤堂家に手を出すかのような言い方。

「新羅あとで殺す。ねぇタカちゃん、何で俺がタカちゃんに殺される覚悟がいるの?手は出さないのに」
「尊廣さんの予言は当たるんだよ臨也。あと飴玉ごときで殺すだなんて器の小ささは蟻以下かな?」
「キチメガ兄貴が何なんだよ…ねぇタカちゃん教えて?俺が【情報屋】を始めた事を尊廣さんまで知ってるの?」
「………」

さっきから眠たいと言い続けているのに。
尊寅がイラついたのか、飴をガリっ!と噛み砕いた。

「オレがお前が【情報屋】始めたのを知ったのは兄貴からだ。なんか色々知ってた」
「色々って何処まで…」
「お前と四木の事くらいだな。まぁ、ウチも手広いし別に今は粟楠とも喧嘩してないし」

尊寅は『人に好かれたい』とか『嫌われたい』という感情を持っていない。
他人の自分への評価など考えるに値しないのだ。
子供と一緒で他人にペースを合わせると言う事を一切しない。


「……臨也、知り合いのよしみで警告だ」

尊寅がボンヤリと、今日初めて臨也の顔を見る。

「ウチは『手広い』。何処でオレと引っ掛かるか分からん。四木から『あえて』オレから始末されるような情報を食わせられない事だな」

だから一人で、平気でいられる。






「あーあ、臨也は尊寅の中じゃカテゴリー移動完了してんだね。もう戻れないよ?」

新羅が薄く笑う。
同じ裏にいるからこそ、新羅には分かる。

「っ何が…」
「尊寅の中には簡単なカテゴリーしか無いよ。『表』にいれば絶対に殺しはしない。でも今臨也は『裏』に来た。それだけ」
「は…何それ。まさか今までにタカちゃん誰か殺したとか言う?」
「さぁ?『僕は』知らない。てか君【情報屋】でしょ?」

   静雄とのバトルも所詮は『表』。
   ここからは全てが金と血と死を通貨にした世界。

「ようこそ【レベル1】。歓迎はしないけど、非日常と刺激は大いに保証出来るね」
「レベ上げは得意でね。直ぐに追いつくさ」

雪はまだ止まない。


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プロフィール

寅丸

Author:寅丸
アニメが終わってからデュラの存在を知った可哀想な感じの人。原作しか知りません…orz。きっと静雄と派生が好きだと思う。ケロロは電波黄色と喧しい。10年目でいきなりハマった。なので【今更】。ピクシブ  呟き

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