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イマサラ

腐向け/R15/DRRR!!・K66・TIGER&BUNNY中心/いろんな妄想ダダ漏れな欲望全開。

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●俺、ソッチの道に目覚めたん?

相変わらず幽様に振り回されてます。  弱R



なんかなー?
そう思われるんも分からん事も無いんやけどな?


『優頼める?一日だし謝礼も出るから』
「うん、別にえぇけど…」


明らかに周りが全員、俺を暇人認識しとる。
まぁ夏休みやし分からんでもない。

けど学生さんには宿題あんねんぞ!?






●#10●






「ふぁ…」

欠伸からスタートですんません。
おはようございます平和島優です早朝五時です巫山戯んなや流石に俺でも眠いわボケ。
只今ハンディカメラ片手に幽兄の部屋の前にいます。
えぇまぁ…【羽島幽平の寝起き姿を撮る】的な?
あ、別に俺は興味無いで幽兄の寝顔なんぞ?!
でも俺が無くても……撮影メモに書いてあってんもん…。




話は遡ればたった数時間前なんやけど。
夜に幽兄から電話があった。
なんやろかー?て話を聞いたら、今撮影してるドラマの初回特典に【メインキャスト達の座談会と一日密着プライベートムービー】を付けるとか。
座談会だけでもファンには堪らんやろに、えらい太っ腹な特典やなぁ?と思っとったら。

『優が俺を撮影して』
「何故に?」
『明日までだから。ハンディだし優でも使える。来て』
「よし幽兄、話が分からん説明してくれ」

取り敢えず当たり前のように俺をカメラマンに指名したのは何でや。
ちゅーか、いくらプライベートかて普通はそれなりにカメラマン付けるもんやないん?ハンディとか有りなん?

『ハンディの方がプライベートな感じが出るからだって』
「へー。聞きたかったんはソコや無いしな。なんで俺なん?」
『一日俺に密着出来る人間がいないから』

…女性カメラマンなら喜んで飛び付きそうな話やけどなぁ。やって、この人『羽島幽平』やで?
あー、でも【アイドルの私生活は覗きたくない】的な感じなんか?
でも結局編集する時、みんな見るやん。
芸能界、よぉ分からん…。

「なぁ、俺って素人やし分かっとると思うけど【無言撮影】絶対無理やぞ?」
『宇月さんには了解取ってる。俺と会話しても全く構わないし呼び方もいつもので良いって』

用意周到やな…。
ちゅーか『宇月はんがやれやマネージャーやし…』とも思いつつ。まぁ撮影現場やらなんやらも行くとか言うし。
思い出作りと社会見学って事でオーケー出したら。

『良かった。今下にいるから直ぐ出てきて』

用意周到やなくて確信犯やった…。
最初から断れん状況やんけ!!




っちゅー事で静兄に説明して夜中に拉致られ、ハンディと最低限の撮影メモを渡されて。
まぁ声はともかく俺は編集で全部カットを条件にな。俺一般素人やし。肖像権侵害でホンマに訴えるから。
そんで俺、最初に撮ったん【幽兄の風呂上がりの半裸】やで?
狙い過ぎやろマジで…ガン引きや…。
コレ、他のキャストはんもこのレベルやったらドラマ関係無さ過ぎちゃう?

ソーッとノブ回して入れば寝てる(と思われる)幽兄。
撮影メモは見てへん言うとったけど分からんしなぁ。実は起きとって演技やったら失敗やん?
会話オーケーとか言うから昨日もベラベラ喋っとるけど、ホンマに俺の声どうするつもりや。


「おーきーやぁ?」

…改めて見るとぶっちゃけ死体みたいやな幽兄。
カメラで死体…をズーム。寝息が小さー。ココだけ切り取ったら軽いホラームービーや。

「ほれぇ、朝やぞザメハー。生き返れザオリクーぅええぇ??!!」

視界反転。
ボスン!といきなり引っ張り倒された。

「…死んでないから」
「吃驚したぁ…カメラぶれたやろ!!」

しかも被さって来んなや!!何この乙女ゲー!?
昨日の風呂上がりといい、これ特典やなしにコレだけで売れるやろ!ファンサービス超えとるやろ!?

「ほな、なんかえぇ感じのセリフ無い?」
「……、『おはよう』?」
「せめて女の子が喜ぶような声と顔作れやぁ。めっちゃ素やんけ」
「寝起き一発目じゃ何にも浮かばない……今、何時?」
「五時ぃ。幽兄仕事。つか退け。正直眠いん、俺もや」
「ん…」

よいしょって俺を引っ張り起こしてくれて。

「ホントに眠そうな顔してる…」
「自分もやん。つか眠いやろ早朝五時は誰でも…。ほれー、はよ着替えて。次は朝食作りや」
「分かった。優のも作るね?」

あーも、分かってへんなぁこの人。

「そこは『君』ってしとかな。俺の名前出したら画面の向こうのファンが悲しむやろ空気読め。男に作るとかショックやろ」
「…あのさ、別に乙女ゲレベルのプライベートムービーは求めてないって…優が喋りまくる時点で」
「そーかぁ?」

絶対求められとると思うけど…継ぎ接ぎでどうとでもなるやん?
あ、欠伸シーン撮れた。
…貴重、やろ?俺、見慣れとるからよぉ分からんけど。

「ほら着替えるからカメラ切って待ってて」
「んー、ほな失敬。はよねー」

ポチッとカメラを切ったら。


   「優おはよう」
   「…何故切ってからしたし…」


おい、幽兄にデコちゅーされたで俺。
ファンの方すんません寝惚けてますこの従兄弟。






朝食ムービーも撮って。(引く程下手やから結局代わりに俺が作ったけどな!よぉ警報機鳴らんかったわ…)
独尊丸とイチャイチャする姿も撮って。宇月はんが迎えに来て。
今日は先に外で雑誌の撮影、昼から局でドラマ撮影らしいので。

「優、なんか遊ぼうよ」
「子供か。…つか俺を寝かせる気ぃ一切無しか…」
「眠いの?」
「眠いわ!朝から今もカメラ回しっぱやぞ俺!?暇ならモンハンでも買ってこい!!」

むしろ何で自分そんな元気?!
俺昨日の夜遅いわ朝早いわでごっつ眠いんやけど!!

「まぁまぁ。撮影の間は幽平だけだから」
「宇月はんこんなん幽兄の甘やかしやで!えぇ事無い!!つか幽兄は俺をもっと労う慈愛の心を取り戻せ!!」
「それだけ怒鳴れて元気が無いの?」
「元気無い!寝たい!眠い!!欠伸止まらん!!鬼畜従兄弟!!」
「じゃあ兄さんも鬼畜になるよ」
「どっちもやろお前ら兄弟!!」

一日密着てかなりしんどい!!
こら誰もやりたないわ…






◆◇◆





雑誌の撮影も終わって、トークは後日だから車に戻ったら。

「……。まぁ、俺の我が儘だしね」

優がしっかり寝てた。
 
 一日密着だから一日優を独占出来る。

安直だけどそんな感じ。

「優くん凄いね?これだけ幽平にズケズケ行けるなんて。上京してくれてホントに正解」
「従兄弟で遠慮が無いですから。ちゃんと肖像権守らないと、優の場合は本気で裁判所で会うことになりますよ」
「分かってる。ほら出すよ」
「はい」

寝顔、可愛いな。
宇月さんいるから写メ撮れないけど。

「…中録りに入ったら暫く寝れるからね」

また怒鳴り散らす元気を回復してもらわないと。






◆◇◆






「うおー、合衆国やん。人すごっ…」

局に付いてゲストカードを貰ってぶら下げて。
直ぐに楽屋もつまらんし、ちょっと案内して貰った。

「遊びたい?」
「ように見えるか?嫌や暑苦しい。みんな頭から湯気出とるし」

中涼しいんに外なんか絶対出た無い!!人ギューギューやし!!

「みんな楽しいんかなぁ?」
「楽しいんじゃない?」

暑いだけやんとか、楽しみ所を見つけられん俺って…かなり可愛げ無いなぁ。
まぁ、大幅な原因は。
眠いからテンション激低なせいなんやけどね…。

「ん~、幽兄ありがと。お腹空いたし昼飯や!」
「うん」


こうして昼もガンガンどうでもえぇ会話をして。(相当キワどい会話も宇月はん止めんし。まぁ編集でカットやろ)
撮影スタジオで名だたる俳優はんや女優はん達にご挨拶。別に『ジャックランタン・ジャパンの新人』じゃ無いです。一般人です。
何で全員『違う』て言うたら驚くんや?従兄弟じゃアカンのか!?まぁアカンやろけどこんな場所に!!
けどまぁホンマにテンション上がった。
上がったと同時に『幽兄も同レベなんよなぁ…』と、改めて凄い人なんやと思って。
撮影開始。俺は邪魔やしハンディで撮らんでえぇし。皆さんの控え用テーブルの隅っこにお邪魔します。
ドラマ内容興味無いから今からノーパソ出して宿題!!課題の詰まったUSBセット!!
俺、ドラマは完成してタイムリーで見たい派です!!






◆◇◆





「セット組み替えでーす!!皆さん休憩入ります!!!」

一通り終わって戻ってみたら案の定。

「寝てるし…」

ヘッドフォン付けてるけど、これだけ喧しいのによく寝れるな。
確か兄さんが『優は病的に良く寝る』とは言ってたけど、聞いてなかったらホントに病気と勘違いしてたと思う。
まぁ…寝ててくれてある意味良かったけど。
ずーっと演者やスタッフからの視線と優に対しての質問が終わらない。男女関係なく。
ウチの新人でも何でもないけど、やっぱ優はそう思われるほどの容姿持ってるって事だよなぁ。
宇月さんが相手しといてくれるから俺は放っとく。

「優、起きて」
「ん…ぅ…?」

小さく隅の席でうつ伏せに寝てる優の横に俺も座る。
相変わらずテーブルにぶち撒けるよね…ココでも関係なく。

「パイプ椅子で寝てたら腰痛いでしょ?」
「…ん~…なぁん?」

ほら、起きたからまた視線が増えた。男からも御構い無しだ。
でも優を撫でて良いのは、今この現場じゃ俺だけだから。

「今休憩。少し読み合わせして?」
「…ィヤぁ…本職いっぱいおるやん…」
「皆さん忙しいから。てか起きてよ」

う~…と、子供みたいに目をグシグシさせながらやっと身体を起こした。
まだポワンとした顔のまま。また視線が増えた。
優はどうせ俺に向いてるって勘違いしてる。

「何か飲む?」
「ん…コーラ欲しい…」

ボンヤリした優を起こすために取り敢えずコーラを注いで渡して。
その間、優はキーを打ってスリープから戻したノーパソの中身を開く。
…何これ?何の問題でどういう数式…

「…読み合わせぇとか…俺標準語のイントネーション無理やもん…」

USBを差し替えたら今度は全く読めない…古語、かな?
古典なのかな。そんなのがズラっと出てきた。

「さっきの数学は終わったの?」
「うん、直ぐ解けてまったから今は質問も一緒に送って添削待ち」
「次はこの解読?」
「え?『解読済み』の代物やけど…」

万人が読めないよ。何処が解読されてんの…。

「読めるの?」
「変体仮名やし普通に読める…。【土佐日記】よ?」
「ごめん分かんない」
「そーなん?紀貫之やし、有名テキストやと思っとったけど…」

改めてこの『カワイ子馬鹿』は頭脳面で天才的なんだ。
全然見えないけど…。ホントにギャップが酷いよ優。

「なら標準語の勉強。読み合わせ。俺が暇」
「せやからモンハン買えてホンマに…。暗記の確認程度やで?つか幽兄、自分えらい格好やな…」
「今回の役、俺は詐欺師で今はホストに変装中だから」
「スーツはともかく『ギャル男チック』てなんか似合わんわぁ…見てて鬱陶しい…」
「見慣れてないだけだよ」

なんとか渋々台本を取ってくれた。
別に無理矢理やらせたい訳じゃないけど、捕まえとかないと誰かに取られる。
どれだけ隙あらば話しかけたいと思ってるヤツばかりだと思ってんだよ。もっと危機感持ってくれないかなぁ…。
この世界、同性愛者多いんだから。

「優ってさぁ…」
「んー?」
「呆れるくらい変なトコ鈍いよね」
「幽兄にはごっつ言われた無いわその台詞」





◆◇◆






なんや次のセットが組み上がって幽兄はゴー。
つか…今気付いたけどエキストラさんめっちゃおる。ズラーっておる。
セットがキャバクラやからかなぁ?てかキャバクラてこんな感じなんや。
ギラッギラ!やで。大人の皆様の息抜き場ってギラッギラ!!なんやなぁ…落ち着けんやんこんな場所。目ぇ覚めてまった。
ほんで、なーんか幽兄が相手のホステスさんに水ぶっかけられるシーンみたいなんやけど…

「カット!!何やってんだ何回目だ!!!」
「すいませんっ!!」

どうやら相手はんがいまいち良くないっぽい。
俺は素人やから何が悪いんか全然分からんけど…あとヘッドフォンでスマイル組曲大音量で聞いとるから余計に何も分からんけど。
なんか…空気悪い感じぃ。女優はんの卵も大変よねぇ…
監督はんもさっきまで機嫌良かったんに可哀想。女の子には怒鳴ったらアカンと思うけど、それが仕事やもんなぁ。
あー…泣きそうやん…。

「優くんちょっといい?」
「んっ?―っ煩っ!!」

宇月はんにヘッドフォン取られた。同時に現場喧しい!!
こんなでかい声で怒鳴られてん!?俺やったら泣いてまうぞ!?凄いなあの人プロ根性やな!!!

「なんですのん!空気悪過ぎなトコに戻さんで下さいよ?!」

今えぇ感じで俺の好きなターンの合唱やったんに!!
つか、音量でかくし過ぎたせいで宇月はんの声が良ぉ聞こえん!!もうちょい耳元でお願いします!!

「今あの監督、幽平がキれてないか焦ってる。あのエキストラも相手が幽平で緊張し過ぎてもう使い物にならないし」
「はぁ…いや、俺に言われても…」

幽兄、別に怒っとらんけど。
監督はんの怒鳴りで耳痛い程度しか考えとらんてあの顔。

「一度幽平のトコに行ってパフォーマンスで良いから機嫌良い感じにしてくれない?」
「部外者がセット上ったらあきませんやん…」
「大丈夫だから。スタッフには優くんは『幽平の従兄弟』って言ってあるし誰も文句言わないよ。むしろ行って欲しい空気」
「はぁ…分かりました…」

いや、だから従兄弟程度の素人なんかがセットに上ってええんかなぁ…。
演者はんの卵も簡単に上がれんような場所なんに。
ちょっと監督はん怖いからセット裏にそ~っと行ったら、大道具さんが案内してくれた。

「ごちゃごちゃしてっから転ぶなよ?」
「はーい。…てか何であんな怒ってはるんですか?」
「あのエキストラが全然ダメだしな。あの監督時間に煩ぇから押すとキレんだよ。ほら、ソコから行ける。しっかり従兄弟の機嫌取ってくれよ?」
「ありがとうございますー。ほな行ってきますわぁ」

言われた場所から出てみたら。
うわっ!!この距離ほんまに監督煩いし怖いわ!!
ちゅーか、俺が現れたら他のエキストラさん達が何故か安心顔。いや、せやから幽兄怒ってないし…

「あれ?優どうしたの。飽きた?」
「とっくに飽きとる。なんか怖いし帰りたい…」

まぁ小声やし監督はんには聞こえんやろ。
わぉ、ソファーめっちゃ座り心地えぇやんフカフカ。

「宇月はんの伝言。『監督はんが幽兄が怒っとるて焦っとるから愛想良くせぇ』て」
「別に怒って無いよ?衣装乾かすの大変だけど」
「俺も怒ってへんのは分かるけど…あの監督はん、ピリピリやな?大道具さんが教えてくれけど、時間に煩いて」
「そうなの?まだ新人監督だからかと思ってた。良く分かんないけど」
「相手はんが可哀想やぁ…泣きそうやんあの説教怖いしホンマ…」
「まぁ水掛け失敗でTAKE6も出せばね。流石にソファも駄目になって来るしスタッフも一々拭いて撮り直しだし。空気悪くもなるよ」
「別に幽兄やし水のぶっ掛けなんかに躊躇う必要無いんにね?」
「優なら笑いながらバケツ満タンでぶっ掛けてくるだろうけど…それどういう意味?」
「俺ならやるやろなぁ~。つか嫌味やないて。それが『仕事』やもん。終わらんやん?」

つか、同時に俺も帰れんやん?
エキストラはん!なんとか泣かずに頑張ってや!!俺には心の中で応援することしか出来ひん!!

「ほな俺戻るな?幽兄もソコソコ大丈夫な顔作って、あと相手の子ぉ慰めたりや?演技の先輩やねんから」
「もう休憩に入ると思うし。優が言うなら声掛けてあげる」
「俺がやなくてぇ…」
「もうお前は良い降りろっ!おいソコの君!!!」

あちゃー、ついに役下ろされてまったかぁ。可愛い子ぉなんに。
つか何処の君や?

「羽島くんの後輩だろ!?ジャックランタン・ジャパンの!!君が代役だ!!」
「はっ?」

え、言葉を解釈したら俺に向けられとる?
うわ、監督見たら俺見てるやん…。つか他の人達も俺見てるやん。メガホンまで向けられとる。

「えっ、と…。あの、俺一般人ですけど…」

ぶら下げてるゲストカード、見えてる?つか、見て?
ちゅーか宇月はん助けてや!?肝心の監督はんがいっちゃん勘違いしとるやんけ!!

  俺 は た だ の 従 兄 弟 じ ゃ ア ホ ! ! !


「エキストラでいい!その容姿なら文句もないし従兄弟なら遠慮もないだろ。代役をやってくれ!!」
「嫌ですよ!?何言うてんですか演技も齧ったことない人間に!!」

こんだけ他にもエキストラはんおるやん。代わりの女の子も。
俺、こないだ幽兄に散々演技下手って言われた男やぞ!?

「ちょお、幽兄も言うてや…監督はん疲れすぎてオカシなっとるで?」
「優。言う事聞かないと帰れない」

え、ウソ…
敵に回った!?






◆◇◆






優が『素人だー!』『関西弁だー!』『元を正せば男だー!!』と。
散々拒否したけど、結局このシーン撮らないと帰れないからって事で衣装さんに連れ去られて二十分。
女装で入り込んだ設定に組み換えるのは良いけど…優の声、まぁまぁ低いけどいいのかな?
似合うだろうけど機嫌悪いだろうなぁ…。後で叩かれるくらいは覚悟しとこ。


「おるぁああ!!こんな格好二度とするかぁ!!一発終わりじゃボケがぁああああ!!」

自棄っぱち全開で戻ってきた優。
正直にビビった…。声聞かなかったら新しい女優だと間違えてた。
衣装もメイクもかなり遊ばれてる。横が編上げのショートドレスにハイヒール。
胸はカップだろうけど下はコレ…横から見えるから紐に変えられてる。
…優は『両性』だ。完膚無きまでに女に近い両性。

「あー、っと…優くん、だよね?」
「どう見ても俺ですよ!!俺の貴重な体毛犠牲にしたんやからな!!剃られた!!ホンマにもー泣きたいぃいいいー!!」
「台詞は…」
「入れたから早よしてくれます!?こんなん許されざる拷問やぞ!!未成年虐待や羞恥プレイやマジで!!!」
「スタンバイ!!!」
『「はいっ!!」』

恥ずかしくて怒鳴り散らす優に完全に空気が良くなった。
まぁ正直全員、一瞬でも女と勘違いしたのが分かっただろうから本人の怒りは半端じゃないだろうけど。

「妙ちゃんに見られたら俺死ねるぅうううう……」
「下、紐?」
「黙れ喧しいわ!!」




こうして始まったワンシーン。実は少し長め。
優は最初から俺の横に付いて、俺がからかって水を掛けられて立ち去る。
一気のワンシーンにする必要があるのか不明なんだけど。

「ねぇ君。随分綺麗だよね。面白いし」
「ウチで最低ランクですて。他の先輩達のが綺麗やし一生懸命ですわぁ」
「そう?見る目無いな他のヤツ」

かなりアレンジされてるけど、止めはしないなら良いか。
コレ、殆どエチュードだな。脱線ギリギリ綱渡りを出来るだけ合わせて行くか。

「ほんでも今日はオニーサンで良かったわぁ。格好えぇし優しいし!」
「ホントにそう思ってる?」
「そこまでリップサービス無いですよ。ウチみたいなキツい訛りやと嫌がる人って多いですし」

優が可愛く俺の腕に絡んでくる。
…順調…って言うか上手い。
かなりやりやすい。

「じゃあ…アフター付き合ってくれる?」
「えー、じゃあご飯だけなら…えぇかなぁ♪」
「家の前まで送るよ?」
「それは次回ご指名までお楽しみに!!また来てくれるの、楽しみに待ってますよ」

エグイのはここから。

「そんな勿体振るんだ?……、風営法に引っ掛かってる癖に」
「えー、なんの事ぉ?」
「君の事全部洗ってる。歳誤魔化すにも無理だよ?見た目も化粧使ってその童顔じゃあねぇ」
「あぁ、良く言われますよ童顔て。まだ高校生とか間違われて職質受けたり!免許証見せるまでぜーんぜん信じてっ」

俺がグッと腕を引っ張る。これが合図。
今まではここからNGだったけど、上手く行くかな?


「バレたらブタ箱行きだ。嫌だろ?」
「………」
「俺が飼ってやる。気に入った。男でも気にならないし」
「…へぇ、嫌やなぁ男やなんて流石に」
「女にしては『綺麗すぎる』んだよ。こんな店で働くより俺の側に置いてやる」

サッと胸ポケットから札束を出して投げつける。
台本なんて殆ど無視状態のアドリブで変えたけど。
大丈夫なはず。筋は通ってる。
ここで優が『自分は安くない!』ってキれて俺にグラスの水を掛ける。

「オニーサンてぇ…」
「えっ」

   顔だけ笑って目は怒りながら両手に持ってるのは…
   氷一杯のアイスペールと満タンのウォーターピッチャー。
   え、マジ?


「うっわっ!!!げほっ!!」
「ホンマにジョーダンが過ぎますわぁ。うち嫌やなぁ、デリカシー無い人って」

バッシャーン!!と思いっ切りぶっかけられた…まさかの両方。
優、忘れてたけどキれてんだった…。てか氷凄く痛い…
周りもまさかの事にエキストラがざわめいてる。当たり前か。俺も吃驚してる。

「アフターにはもうちょい紳士的に誘って下さいねぇ?」

軽い足取りで立ち上がった優が仕切りに手を置いて俺の方を見る。
笑いながらカードを指に挟んでる。…いつの間にっ。

「ウチを『飼いたい』ならそないな紙の札束やなしに、【コレ】のブラック寄越し?ほしたら考えたるわ」

バシーン!!と俺に何かが飛んで来て、優は引っ込んだ。
これ、小道具の財布だ。これも抜かれてたんだ…。


「…良い度胸だ…詐欺師がっ…」






◆◇◆







勿論一発オーケー。
アドリブだらけやけど逆にリアルな反応やったやろ?
監督はんも文句なし!つか俺素人や!!『次も出ろ』とか意味分からん!!
ったくかなんわホンマに!!全国のお茶の間に一瞬でも俺の女装とかあぁぁああ!!!
ヒールもごっつ足痛いし!!女の子って大変ね!?引っ込むとき、歩き方絶対変やったやろアレ…。
直ぐヒール脱いで裸足で衣装部屋まで行って着替えて俺のボクサーパンツ!!紐てスッカスカ!!ムスコが不安定!!
さっさと着替えて元のスタジオ戻ったら、なんや視線がエライこっちゃ。
誰や本気で俺を女と思ったヤツ…。


「優お疲れ」

視線が嫌で楽屋待機しとって。(なんかちょいちょい覗きが来たけどな)
やっと帰りの車や。

「ホ・ン・マ・に・な!?」

幽兄がよしよし撫でてくれるけど全然怒りが収まらん。

「俺にキれないでよ。本気でアイスペールとピッチャーまで投げるし…痛かったのは俺」
「俺の怒りを受け入れろ。つかあんな素人演技でよぉ『次も』とか言うわアホらし…」
「あぁ…俺が台詞でちょっと付箋っぽく言っちゃったから。優も詐欺師」
「はぁ?幽兄のせいか!?俺夏終わったら帰るっちゅーねん!!」
「でも全員演技に見入ってたのもホントだよ。俺もやりやすかったし、下手に見た目先行な女優よりずっと上手い」
「相手が幽兄で何やってもえぇからやれただけや。大事なスネ毛を無くしてこの夏まさかの紐パン初体験やし…」
「俺も痛かったし咽たしで辛かったから、これで視聴率低かったら最悪だね」
「言うな!!」

あ、宇月はん来た。やっと帰れるわ…。
つかこの車、装甲車ってなんな?どういう事?あの社長の自国じゃ普通やけど高級やで装甲車て。
誰に狙撃されるんよ。日本の治安、そない悪くないから…
前と防弾ガラスで遮断されて、声ほとんど聞こえん。

「そう言えばカメラ回してた?」
「抜かりなく全部終わって、もう宇月はんに渡した」
「そう、…なら良いよ。ありがとう」
「もーかなんわ…願わくはアレが俺やと気付かれんことや…」

もう怒り過ぎて疲れた。
眠かったり怒鳴ったり、怒りのストレスぶつけたけど。
つるつる脱毛状態の俺の両手両足両脇…あれだけ生え揃うのにどんだけかかると…
既に脱毛疑惑を掛けられとるのに!!!

「エキストラになってるから名前は出ないよ。…優」
「ん~、なにー?」
「随分挑発して来たよね?」
「オーケー出たしえぇやんもぉ…っんう?!」

何やのもう疲れたんにぃいい!?
何でチューするこの人意味分からん!!流石にアイスペールの氷大量は当たり所悪かった!?宇月はん気付いて頼む!!
あっ…でも気付かれるのも嫌や見られた無いしめっちゃ複雑!!何この状況!?

「『あの子』は飼いたいよ、本気で」
「え、なっ!ちょっ!ちょお!?」

知ってる?!装甲車て案外狭いんぞ!!
何か幽兄来るし身動き取れん!!

「少し声押さえて。流石に前に聞こえるから」
「えっ、なにす―っ!?」






◆◇◆






あれは演技じゃなかった。殆んどがいつもの優が俺に対しての挑発。
好きな相手にあそこまでされて、キスで収まるとか思ってる?

「ひっ!―ん!っく!!」
「良い子。声出したら前に聞こえるから」

ドアまで追い詰めて動けなくして。
必死に声を殺してる。涙で一杯の真っ赤な顔。
バックミラーから俺達は消えてる。ま、どうせ寝たと思うだろうし。

「止めっ!…なっ、ぃあっ!」
「上手に出来たらご褒美でしょ?」


   ぐちゃぐちゃに口を犯しても全然足りない。
   バレたら困るから必死に我慢する顔がもっと見たい。
   もっと必死になった顔がイイ。


「っあ!!」
「聞こえるよ?優のエロい声」
「ぃ、ぃや…や…っ」
「じゃあ我慢しなきゃ」

ビクッ!と跳ねる身体。わざと擦り上げてんだけどね、声が出る気が抜けた時狙って。
ホントに疲れてるみたいで、直ぐに勃ったし濡れてる。
シチュエーションの効果もあるか?

「ふぁ!やっ、幽に!なんれっ」
「勢いで蹴らないでよ?」

優の言葉は無視。で、勝手にキスで塞ぐ。
疲れてるから力の入らない手で抵抗されてもさ。
俺の手の中でビクビク反応してるんだよ?
指の腹で先を弄れば、呼吸も上手く出来ないみたい。
可愛いと思う。

「ひぅっ!やっ、やらっ!かすかにっ!!」
「あんまり無理なら服噛んで」

涙目で良く見えてないだろうけど。
パクっと俺の服を咥える優。でも噛む力もあんまり無いっぽい。

「…可愛いから。大好きだよ」
「んっ、んっく、ふっう――っ!!!!!」

あ、イった。手の中が熱い。
必死にしがみつく優が可愛い。飼えたら毎日遊びたい。

「はっ…はぁ…んっ…」

力が抜けてシートに倒れる優。もう殆ど目の焦点が合ってない。
少しずつ整ってきた呼吸。オちるなコレ…
可愛くて、アチコチにキスしてたら。

「んっ…」

…………。
優からキスされたの、初めてだ。


「それ無意識?結構タチ悪いかも…」

俺は【自分が最低だ】と自覚はあるだけマシだ。







◆◇◆







あ、
起きた俺。

「ぬあぁぁああっ!!こんのボっケぇがぁあああああっ!!!!!!」
「うおっ!?何だよお前!!」
「……。あれ?」

静兄がおる。
つかここ、静兄の部屋や。いつものベットん中。

「どーゆー夢見てたらそんな雄叫び上がるんだよ…」

横には眠そうな静兄。
えっ?まさかの夢オチ?
も~しも~願いーひーとーつだけー叶ぁ↑う↓な↑↓っら↑あ↓ぁ…
宇多田さんお願いします現段階を夢オチ処理として片付けて下さい。


「…なぁ静兄」
「何だよ。頼むから奇声は止めてくれ…マジビビった…」
「俺て、ずっと寝とった?」
「ん?幽が運んできた時にはもう爆睡」

宇多田さーん!!!!
俺もうエヴァ見んぞ!?いや、見るけど好きやから!!

「かっ!…幽、兄は…?」
「お前降ろして帰った」
「すいません静雄お兄様、その時『主に俺に』何か異常はありませんでしたか?ソコんトコkwsk」
「何なんだよお前…。異常を来たしてんのは今のお前だろうが。大丈夫か?」


   嘘やあんなん絶対臭いで分かるし。
   ちゅーかパジャマやし今…身体拭かれた?待ってどっちに?!
   静兄が何も言わんてホンマに俺、夢オチ?え、どっから夢?
   帰りの車で…途中で寝てた?
   アカン!!記憶ボケとるし殆ど実感が無い!!
   幽兄、久々に本気で締め上げたろか思たけど無罪かもしれんやん!!


「もー、取り敢えず寝とけ。一日振り回されて疲れてんだろ?」
「えっ…ぅん…」

え、夢オチ処理でえぇんかホンマに?
つか、夢オチとしても俺ってどんだけな夢見てん!?どこまで欲求不満?!
そない溜まっとらんよ!?え、マジで幽兄とヤる夢を見たんか!?
俺はどないなってん!!そない欲求無いてホンマ無いよ!!嘘ついたら地獄行きでも無いって言い切れるて!!

「……、静兄ごめん」
「ん?」
「めっちゃギューさせて…」
「うん。いいけど寝ろよ?」

俺、ソッチの道に目覚めたん?
無いよな?ちょお自分が怖いてホンマ…。


(ったく…。今回は写真で黙っててやるけど、一回幽とキッチリ話し合わねぇとな)
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プロフィール

寅丸

Author:寅丸
アニメが終わってからデュラの存在を知った可哀想な感じの人。原作しか知りません…orz。きっと静雄と派生が好きだと思う。ケロロは電波黄色と喧しい。10年目でいきなりハマった。なので【今更】。ピクシブ  呟き

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