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イマサラ

腐向け/R15/DRRR!!・K66・TIGER&BUNNY中心/いろんな妄想ダダ漏れな欲望全開。

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●看病されたら、オちるってヤツ。

幽様のターンです。中盤からR


【静雄が良いと言うまで池袋には帰れま10!】

また何かの抗争に巻き込まれたか何なのか、とにかく優を巻き込むわけにはいかないので。


「幽兄、大丈夫?」
「………ゴメン…」


静雄が安全のために預けた先の家主は、夏バテで倒れていた。




●#8●




(………、今何時だろう…)

優が幽の家に来て二日目。
ふと目が覚めた幽はだいぶ身体が楽になっていた。
一昨日に調子を崩し点滴を受け、昨日は優が折角来たというのに完全に熱で頭が回らず一日ベッドで潰れてしまった。
あれやこれやと食事や薬など、看病をしてくれたのだがソレすらほとんど覚えていない。正直かなり勿体無い。
我ながらこのタイミングの悪さは一体何なのかと呪いたくなる。日頃の行いは決して悪くないはずだ。
優は自分が芸能人という事に気を使って中々来ようとせず、漸く勝手に兄の静雄がピンチになり来てくれたというのに。
いつもは巻き込まれている静雄が心配だが、今回限りは是非とも長引いて欲しいと切に思う。

(……8時過ぎか…)

サイドボードのケータイを見て時間を確認する。
まさか優に風邪を移す訳にもいかないし、本人も激しく嫌がったので【何かあればケータイ!】と言う事で優はリビングに居るはずだ。
それにしても……

「寒っ…」

異常に自分の部屋が寒いのだ。正直寒すぎて目が覚めたと言ってもいい。身体の芯から冷えている。
起き上がって身体のダルさの消えたのを確認し、エアコンの設定温度を見ればなんと20℃。
やったのは絶対に優だ。暗くて間違えたのか、凍死させたいのか、冷やせば良いと思っているのか。これでは治るものも治らない。
何故真夏に極寒体験をしなければならないのかと、とにかくエアコンを切って幽はリビングに入った。やっと身体も解凍される。
そこにはやはり優がいた。相変わらずソファに座らず床に座って、ヘッドフォンを付けパソコンとその他色々をリビングテーブルにぶちまけて何かをしている。
暑いのか下にジャージだけ履いてタオルを首に巻いている。まだコッチには全然気付いていない。

(…あれでケータイ鳴らしても気付いてくれてたのかな…)

冷蔵庫から度数高めの酒を取り出し、ソっと優の後ろに回る。
どうやらノーパソからは動画サイトから作業用BGMを聞いているだけのようだ。お気に入りなのか鼻歌交じりだ。
そんな優の背中に…


   「ギャアアァァアアア!!!ちべたーっ!!!!!!!」


キンキンに冷えた酒を素肌につければ思い切り叫ばれた。
急いでヘッドフォンを外して振り向いた優は完全に涙目だ。

「かっ、幽兄!!今のはやっちゃアカンこっちゃで!?俺心臓マヒって死ぬからホンマに殺す気!!??」

相当吃驚したらしく、目を見開いて両肩を抱きしめ怯えながら自分を見ている優に笑いが込み上げてくる。
本当に死ぬほど驚いたようだ。
ソファに座りながらそんな優をごめんごめん、と撫でて。

「でも優だってやっちゃいけない事したじゃん。俺、あの部屋にいたら確実に治らないよ」
「えっ?」

何のこと?と、全く意味が分かっていない顔をしている。
取り敢えずこちらも故意に凍死殺人を実行しようとしたのでは無いようだ。

「つか起きてえぇのん?大丈夫?」
「もうだいぶ楽だから。寝てばっかだと身体が痛くなるし」
「ん。でも一応熱計ってや?つかソレ酒やろ。えぇんかなぁ飲んでも?」
「二日間も寝っぱなしだし。少しくらい飲まないともう寝れないよ」

一旦作業を全て停止させて、ソファに座る幽に優が体温計を渡しながら掌で幽の額を触る。
耳で一瞬で計れるタイプのものだ。

「優、手熱い」
「今風呂上りやもん。ちゅーかなんやえらいデコ冷たない?変温動物やったか?」
「哺乳類だし恒温動物のつもり。優のせいだよ」

そう言って幽が優を抱きしめる。
芯から凍えている幽が素肌の優にだ。

「ギャアアアアアー!!!!身体めっちゃキンキン!!!寒い寒い幽兄寒いて俺!!この皮膚温度アカンてマジで!!!」
「優、暖かい…」
「暖かいちゃうから!!コレちょお今直ぐ風呂入って来な!!つか何処におったらこんな冷たなるん!?」
「俺の部屋だよ…。責任持ってあっためて。本当に寒かったんだから…」
「取り敢えず謝るから離してくれ!!俺が風邪引くからぁ!!!」


   ギャーギャー騒ぐ優に、漸く身体に温度が戻ってきた幽。
   本当は昨日だって、こうやって二人で遊んだり騒いだりしたかったのに。



「…優ごめんね。何か面倒な事になってて」
「んっ?」
「折角来てくれたのに俺は倒れるし。つまんなかったでしょ?」
「あぁ、そんなん構へんよ。むしろ俺、幽兄みたいな俳優はんてむっちゃしんどいんやなーって思ったもん。俺、改めて幽兄尊敬する」

どういう事かと優を離すと即効で上着を着られてしまったが。
幽の前に相変わらずぺターンと床に座って優が話しだす。

「幽兄、今ドラマの撮影中らしいやん?あと映画とか。宇月はんから聞いてんけどホンマに忙しいのに幽兄は全然文句言わんと淡々とこなしてくて」

宇月は幽のデビュー当時からのマネージャーだ。

「んでな?身体が資本やから下手に怪我も出来ん。んでもハードスケジュールで。まだちょお声変やし」
「うん、ちょっとガラつく…」
「俺ちょうど看病出来て良かったやん?宇月はんも凄いわぁ。俺が下で記者に絡まれたら『彼は羽島の親戚です。身内を心配して看病する事に何か不思議なことはありますか?』~て」
「まだいたんだ、記者とか」
「うん。前に俺と幽兄でカップル記事書かれたやん?それに付いても説明してくれたし、また俺で変な記事書いたら偽証罪やら幽兄のイメージダウンとかで示談金無しの即地裁やって。ボイスレコーダー装備で相手の記者たちの名前も喋らせて。記者達みんな真っ青や」
「そっか」
「社長があんなんやし、社員が逆にものっそしっかりしてんやなぁて。宇月はんも『スケジュール調節で見舞いに行けんでごめん』て言うとったよ?」
「別に来なくていい。まぁ、社長が『アレ』だからね」

キュッと酒の蓋を開けてグラスに注ぎ、身体に流し込む。
確かに事務所社長のマックスが『アレ』な分だけ、ジャックランタン・ジャパンの社員は凄くしっかりしなければならない。
そういう状況下にいるので、どうしても非常に優秀でいなければ職を失いかねないのだ。
そして幽には分かる。宇月の取った行動は明らかにまだ優を事務所に引き摺り込もうとしている証拠だ。
面倒事を引き起こすのに長けているマックスがまともな行動を取るとしたら、そのくらいしか無い。

確かに優の芸能界デビューは成功するだろう。どういう形で出すにせよ、上手くいくのは幽にも何故か確信が持てる。
優の家庭の事もある。地元に戻らずに、このまま東京で自分と同じ仕事場で働くなら大歓迎だ。
ただし、どうしてもそれは【優の過去】が暴かれる事にもなる。
一度静雄とも少しその事に付いて話した事もある。
【どちらの家でもいいからこのまま優を実家に帰さない事は出来ないか】と。
ただ、答えは出ていない。コレは中心人物である優が判断することで、自分たちは可能性という道を一本作っただけだと静雄に言われた。



「…俺さぁ、我侭なのかな…」
「んー?何でそう思うん?」
「なんとなく、だけど…」

幽の言葉に優が笑う。

「『何となく』なら気のせいやと思うで?幽兄は頑張ってるし、それに見合った我侭とか言うたらアカンのん?」
「駄目とかじゃ、無いけど…」
「なら別に我侭言うてもええやん。言うだけはタダや!!『タダ』って素敵な言葉やん!?」

言葉を紡ぐ優はいつも通り底抜けに明るい笑顔だ。
心配させてしまったな、と少し反省した。

「『タダより高いものはない』って言うよ?」
「俺は今んトコそんなモンに出会った事が無い。ほらー、そないな顔したらアカンて!イケメン台無し!!折角の男前なんやから」
「じゃあ優の元気頂戴?」
「あげれるもんならあげとるて。俺の元気あげたら多分幽兄一生病気せんて!したくても出来んわ」
「だろうね」

同情でも繕った言葉でも無く、素直に前向きな意見を言ってくれる。
家にいたら、毎日が楽しいだろうなと本当に思う。
そう思うと兄が羨ましくて仕方ない。

  きっとコレが、自分の我侭



「って言うか優、何やってたの?絶対ケータイ気付かなかったでしょ」
「あぁコレ?流しそうめんの設計図!!俺、たまにホンマ自分の閃きが怖いわ!!俺天才やて!!」

嬉しそうにバーン!とルーズリーフを見せてくる優。
取り敢えずタイトル部分に『流しそうめん』とは書かれているが、文面の数行に及ぶ長い方程式と図の意味が分からない。
何故流しそうめんにこんな数式が必要になってくるのか。
相変わらず天才的頭脳をどうでもいい事に全力で使っているなと溜息が出そうだ。

「パソコンでやらないんだ?」
「あぁ、文章ならパソのが早いけど計算式ならやっぱ手書きよ!多分これで実現可能や。みんなビビんでー!!」
「ちなみに俺に説明してくれる?全く分かんないんだけど」
「学校で屋上から校庭までの巨大流しそうめん!!」
「あぁ…」

図の三角形と四角は校舎と流しそうめんの角度なのかと、漸く分かった。
だがそれが分かったところで、『やっぱり一体何をしたいんだ?』という意見が消えることはない。
優は勉強よりもこう言った事に真剣に全力を注いぐので良く分からないのだ。

「やっぱ素材は竹なんよね!そこは日本人として拘りたいんよ!!あれ相当な強度あるし、しなるっちゅー利点は活用せんと。まぁ支えはこのさい安全性を考えたら…」

ベラベラと、とにかく勝手に喋りだしたが。
幽は取り敢えず思ったことを投げかけた。

「優、コレって誰が流れてるそうめん取れるの?」


   竹は緩やかにカーブするほどしなりはしない。図で見る限り一直線だ。
   どうやら学校は四階建てのようだが、そこから流したとしてそんな高い場所を走っているそうめんを誰が取れるのか。
   取るとしたらポイントは本当に最後の数秒だろう。だが勢いを考えたら取る事事態が不可能に近いのではないか。
   取りあえずそんな無謀な事をしたら水浸しは必須だ。
   流石に消防署に頼んではしご車を出してもらう訳にもいかないだろう。

と、思いながら顔を上げてみたら。


「…………。幽兄…」
「なに」
「アカンホンマやな!?うーわー!何これ画竜点睛を欠き過ぎ?!取る人全く考えとらんかった!!ありがとう俺目からウロコや!!!!」
「う、うん…」

瞳を輝かせながらガッ!と幽の手を握る優。
どうやら幽の考えていた事は綺麗に優の頭の中には無かったらしい。頭が良いのに時に猛烈に抜けているから優は面白い。

「そっかぁ…。うーん、取らんと意味ないもんなぁ…おもろいと思ったんやけど。はぁ、気ぃ抜けてまった…」

ポフっとソファを背もたれに体重を預ける優。

「優ってさ、いっつもそういう事ばっかり考えてるの?」
「んー?みんなもセンセも『アホやなぁ』の一言やけど、笑ってくれとる。なんや笑ってくれたら俺も嬉しいし実現出来たらおもろいやん?」
「何か内容が【鉄腕●ッシュ】みたい。夢はあるけど意味が無い感じ」
「意味なんかいらんよ。面白ろかったらえぇもん!!俺、思いついた時『自分天才や!』ってホンマ思うし。ま、この案はリサイクルやな」

そう言ってルーズリーフをケースに挟む優。
そしてテキパキと色々片付け始めた。優は荷物の類をぶち撒けるのも早いが仕舞うのも早い。



「なー、幽兄て一人でこないダダッ広い家に住んでて寂しくならんのん?」
「あんまり考えたこと無いけど…。独尊丸いるし」

自分の愛猫である唯我独尊丸。
今も起きたのか足元に来ている。

「…俺な、何や幽兄がOLはんみたいに見えてくるんよ…何や切ないでこの状況…」

ヒョイっと優が独尊丸を抱き上げてゴロンと寝転がる。
全く暴れる事もなく、独尊丸もニーと可愛い鳴き声を出す。

「俺がOL?」
「何かなー?歳行ってもうた一人暮らしのOLはん。一人暮らしが寂しくてペット買い出したら相当危ない兆候らしいで?」
「どういう事?」
「せやからー。なんやそういうのって『男日照りの激しい婚活に忙しいお局様的な感じで危ない』って話。男でも言えるんちゃうんかなぁて」
「つまり俺は『女日照りが激しく見える』ってこと?」
「まぁ若いからンな事無いけど状況がな?やって幽兄て草食系やろ?もう流行らんて。やっぱ最終的には女の子は男からコクるなり誘ってあげるんを待ってんよ」

なー、独尊丸ぅ―?と笑いながら話しかけている優。
幽はそんな話より『このツーショットをどうやって写メに収めようか』を考えているので殆ど聞いていない。

「オープンすけべの癖に奥手はアカンよ。兄弟揃って奥手はアカンて。イケメンやしガツガツ行ってもえぇんちゃう?」
「俺別にオープンにすけべを発揮してないよ。じゃあ優はどうなの?彼女とか」
「今はフリー。何か俺長く続かんのよぉ…。【相手にコクられてフラれる】っちゅー最悪なパターンばっかで自信無くす」
「原因は『喧しいから』でしょ?」
「うぅー…やっぱそう?そう思う?俺喋りすぎ!?けどコレもう無理やねん俺…」
「あと元気過ぎるんだよ優の場合。一緒にいたら確かに疲れるかもしれない」

と、言いつつ。主な原因はどう考えても【優の容姿】のせいだ。
優が女性を優先させるフェミニストなのは知っているしムードメーカーで雰囲気作りも上手い。相手を疲れさせる程馬鹿でもない。
ただし、そこいらの女子顔負けを彼氏だ。確かに出来れば自信は付くだろうが、直ぐに横に並んだ時の劣等感に陥るのだろう。
あとはこの『自分が優を守らなければ!』という、庇護欲を掻き立てられるオーラだ。強いと分かっていても仕草が子供っぽいせいかそう思ってしまう。
これだけ揃えば友達なら凄く良いだろうが、恋人だと疲れて別れるのは当然だろう。


「独尊丸、お前のご主人様ってめっちゃ的確に俺のハートひん曲げてくるな…もー、泣きそうやわホンマ…」
「人を女日照りとか言ってくる優の方が酷いんじゃないの?」
「やーって静兄に『幽兄は女っ気が無い』て聞いたし、普通に棚にAV並んどるからそうなんかなーて。彼女出来たら堂々と置けんやろ?」
「まぁ人呼ばないし。一応ウチは非公開だから」
「こんな広い部屋に勿体無いっちゅーねん!『ご主人様!僕はもっと色んな女優さんに会いたいニャン!』」

起き上がった優が独尊丸を使って喋り出す。こういう仕草が大きな原因では無いだろうか。
そこいらの女優よりも、女性たちより、笑っている優の方が余程可愛い。
だから彼女と長く続かないんだろうと思わされる。作りもしない自分が人のことは全く言えないが。

「『ご主人様聞いてるニャン?』」
「ねぇ優、何か気分いいからもっと【ご主人様】って言ってよ」
「なんやいきなりキングな発言…酔った?主従プレイ?まぁ別にえぇけど。ほなご主人様、独尊丸の貴重な意見は聞いてもらえますか?」
「うんまぁ、考慮はするよ」

おぉ良かったなーと、独尊丸を優しく撫でる優。
確かに酔ってきたのかもしれない。良く分からない。
ただ、自分の独占欲が丸出しになってきているのが分かる。

   横暴な感情が出てきた。

「優、こっち座りな」
「ん?何処?」
「俺の足の間。いつ寝てもいいように。らっこ抱き」
「やった、ご主人様を座椅子扱い!俺とっくべつー!!!!」

嬉しそうに素直に足の間に座った優。体重を預けてくるが全く重たくない。
それを優しく抱きしめる。

「…普段も兄さんとこうやって座ってるの?」
「まさか。普段はやっぱ地べた好き。それに何や座ったら『プリン食い辛ぇし邪魔!』て怒られた。けど気まぐれで膝乗っけてギューてしてくる」
「抱きしめるんだ」
「うん。何も言わんし、仕事でしんどかったんかなー?て。まぁ弱っとる時はハグが一番や!!人の心臓の音て落ち着くて言うし」
「そっか…」
「幽兄も病み上がりやしね。こういう弱っとる時に全然気にしてへん女の子でも看病してくれると男て簡単にオちるんよねぇ。ホンマ単純よな男って?」

相変わらず笑いながらしゃべり続ける優。
兄が膝に乗せないのは多分自分を抑える為だろう。許可を出したらこの従兄弟は平気で勝手に乗ってくる。
多分学校でもそういう状況に慣れているのだ。『勝手に人の膝に乗ってもおぶさっても普通』という状況に。
それが優にとってはただのスキンシップだから。人より過剰なのを抑える気も無い。

「…俺もさ、多分単純なんだと思う」
「あら、どうしはったご主人様?」
「看病されたら、オちるってヤツ」

そう言って後ろから首筋にキスを落とす。
ビク!っと優の身体が跳ねた。

「アっカンて!それ結構こそがいんやって!!」
「兄さんにされない?」
「あの人怒っとんのか突然ガッブー!噛み付いてくるから痛い…」
「じゃあ、いいか」
「何が!?俺くすぐりの刑は嫌やって!!」


   傲慢な気分なのは、多分酒のせい。

   嫉妬は絶対、兄のせい。



「看病の続きしてよ。俺今寒いんだよね」
「そら冷えた酒なんか呑めば胃も冷えるわ。エアコン切ってくるから、離すか俺をリモコンまで運ぶか自分で切って」
「このまま温めてよ」
「えっ―んぅ!?」

口に酒を含んで、強引にキスをした。
酒を流しこみながら、逃げる頭を固定して。舌を滑り込ませて無理やり絡ませながら。
抵抗されても優は力だけでは本当に弱い。腕を纏めて抑えつければ圧倒的に幽の方が強い。

部屋にはただ卑猥な水音と咽た優の苦しそうな咳と声だけが響く。それでも離さない。
満足するまで口内を弄んで唇を離せば、銀糸で繋がっていた。それがまた扇情的だ。
顔を見れば涙を流して真っ赤になっているのが余計に煽られる。

「っは…口の中は暖かいね…」

もう一度軽くキスをして、優の唇を舐める。
漸く喋ることが自由になり、何を言い出すかと楽しみにしていたら。

   「ふっ…うぇえぇぇ…。幽兄にちゅーされたぁぁぁあぁああ!!しかも酒まで俺未成年なんにっ!!!…幽兄がエロちいよぉおお!!!」

ブワっ!!と大粒の涙をポロポロ泣きながら愚図り出した。
まさかの反応。そして明らかに幽の想像や一般とは違ったショックの受け方をしている優。
気が削がれるとはまさにこの事だろうが、この優のペースに巻き込まれたら多分終わる。

「俺二十歳まで酒も煙草もせん清らかボディ貫いててんぞ!?それに全国の『羽島幽平ファン』の乙女たちに顔向け出来へんやんかぁ…申し訳無いやんかアホぉ!!!めっちゃおんねんでボケぇ!!!」

まるで嫌いな子に無理やりキスをされたような仕草。
正直一体どうしてこういう反応になったのか幽には全く分からない。取り敢えず自分のファンの心配に気持ちが行くその思考が分からない。
口を抑えながら延々と文句を言い続ける優の言葉は取り敢えず聞かないことにして。

「優は男の子なんだから泣かないの。そんなに目ぇ擦っちゃダメ」

泣かせた張本人の自分何を言ってるんだろう…、と思いもするが、泣き止まないのだから仕方ない。
それに、なんとか自分の言葉で必死に涙を止めようとしている。
『泣くほどってどんだけショック受けてんだ』とある意味幽もショックだが、とにかく愚図ると長いしスネても長いので必死だ。

「それに優は『羽島幽平』のファンじゃないの?嫌だった?」
「チューされて嬉しいんは女の子やろがボケアホカスぅ…それに俺は『羽島幽平』ちゃうかって『平和島幽』がえぇもん…」

   エグエグと泣きながらもとんでもない事を素直に言ってくる優。
   その言葉が幽にとって一体どれだけ嬉しい事か。
   自分を見てくれる。
   そう言ってくれる人間がどれだけ愛おしいか。


「やっぱり優可愛い」

涙筋の出来ている目元にキスを落とす。
思い切り地雷を踏み抜いたがこの際関係無い。拗ねるよりキれた方が治りも早い。

「笑顔で可愛い言うなっ!!嫌やこの前触れのないサドい兄弟!!もー扱い切れん!!」
「俺達の方が歳上。それに、兄さんより上手でしょ?キス」

キスをされた事があるのは知っている。ちょっとした嫌味だ。
その言葉にグッと優の表情が難しくなる。

「…そ、そういうのは比べたらアカンと思うから俺は何も言いません…。…ちゅーか比べれる状況の俺って何?!おかしいよな?!」
「いいんじゃない?ほらあっためて。寒いときは人肌でしょ?」

後ろ抱きにしていたのを膝に乗せて横抱きにする。
両腕の上から抱きしめれば、優の力では外せない。力なんて同年代の女子程も無いかもしれない。
蹴りや頭突きが来ない事は分かっている。

「じゃかぁしいわ元気なサドがほざけっ!!静兄もやけどそんなんやから彼女出来ひん……」

言葉を失速させながら優が真面目な顔で幽の身体をペタペタ触る。

「優?」
「いや、幽兄結構熱いで?酒か?熱ぶり返してきた?」
「まぁ…何でもいいや」
「何でもて何やねん。心配してっふぁっ!?」

パクっと優の耳を甘噛みをする。
今から優で遊ぶ。そんな傲慢な気持ち。


「嫌や変な声出た!!何やねんもぉゾワゾワするー!!!」
「気持よくない?」
「何かめっちゃゾゾ気が出るっ…気持ち良くは無いっ!」
「そっか。じゃあコレは止めよう」

人それぞれ感じる感じ無いはある。

「ちょお幽兄!俺の身体で遊ぶの止めてんか!?」
「看病の一つだよ」
「自分めっちゃ元気やんけ!!!そう言うのは病院でナースでも引っ張り込んでやれや!!幽兄なら簡単ちゃうんか!?」
「ちょっと煩いから俺の指舐めてて?」
「はぁ?―んぅっ!?」

苦しくない程度に指を二本浅めに入れる。
優は自分が俳優だから怪我をさせてはいけないと、攻撃・暴行・抵抗その他諸々痕が残るような事は一切しない。(ツボと鍼は別だが)
今だからこそ俳優と言う職業に感謝した。多分優は手元に道具が無い事が猛烈に腹立たしいだろうが。
優のシャツのボタンを外しながら『口の中は感じるのだろうか?』と軽く上顎を擦ってみる。


「ふあっ!!や、らっ!」


瞬間、ビクリ!と身体が跳ねた。
下手に唇を閉じたら噛んでしまうかもしれないと、優は閉じない。多分舐める形になるのも屈辱だからだろうが。
そんな状態のほうが余程エロいのだが。声もそのまま出てくる。

「そんな声出るんだね」

口から指を抜けば唾液でいやらしくヌメっている。口端からも上手く呑めなかった唾液が伝っている。
そして苦しかったのか浅く短めに呼吸をしている優の表情を確かめて、もう一度キスをする。
今までベッドシーンで相手をしてきた女優よりも、プライベートの女性たちよりも、誰よりも今の優が一番興奮する。
アチコチにキスマークを落とし、はだけた素肌に優の唾液で濡れた指を滑らせる。

「ぬぁっ!!こそがい言うてんやん!?もー嫌やこのサドい人嫌やっ!!スケベ過ぎるやろ!!」
「まだくすぐったいだけ?」
「抵抗出来ひんのをえぇことに未成年になんちゅー犯罪まがいやねん!?さっき言うた草食系撤回するわ!!」
「俺、最初から自分を『草食系』だなんて言ってないけどね。勝手に優がそう言っただけで」

優の身体をグッと自分の方に引き寄せる。
そして少しキツめに赤い突起に吸いつく。

「ったい!俺おっぱい出ない!!乳首捥げる!!!」
「出たら怖いし捥げるって…。あのね優、ちょっとは…」
「イーヤーやっ!!んな顔しても俺は雰囲気なんぞ絶対に作らんで!?男同士で乳繰り合って何してんねん俺ら?!」
「…分かった。じゃあ俺は俺で頑張るからちょっと静かめにね?煩くて耳痛い」
「頑張るな!!―ヒぅッ!?」

胸への愛撫は優しく舐ればどうやら感じるようで、優は声を出さないように必死だ。
抵抗出来ない相手にここまで自分が酷い事を良く出来るなと、幽は少し不思議に思った。
優だから?
でも今はどうでもいいと、直ぐに忘れた。



「何だかんだでくすぐったいだけじゃなくて、感じてるんだよね」
「んやっ!?ちょお待て触んな!ソコは他人が触ったらアカントコ!!」

身体はずっと小刻みに震え、感じる時はビクビクと跳ねている状態だ。
スルリと片手を優の下半身に滑りこませれば、自己主張はしっかりしていた。
ガクガクと優の足も震えている。必死に自分にしがみつく優が愛おしい。

「でもこのままも辛いでしょ。丁寧にし過ぎて全身性感帯状態?元から敏感肌?」
「うっ、さいド鬼畜っ…っ…ふ!」

足の付根を撫でるだけでも感じるらしい。
これでもかと丁寧に扱っているのが良いのか悪いのか、それすら良く分からない。
幽自身過去に演技でゲイ役はやっても本当に男に手を出したのは初めてで反応が新鮮だ。
少し扱けば必死に優がギュッとシャツを握ってくる。初な女の子よりも良い反応を返してくれる。

「あんまり泣かないで。その顔かなり俺の腰に来る」
「知るかボケっ!泣かせっ…んっ!!かす、か…にぃやっ!あーもー鍼が一本あればぁコン畜生がああぁあ!!!!」
「こんなに震えた状態でちゃんと刺せるの?涙でブレてるでしょ」
「そのドヤ顔ムカツク!!!」
「唇噛んじゃダメ。痛いから」

そう言いながら幽が優の唇を舐めて噛むのを止めさせる。これで声も抑えにくくなったハズだ。
怒りと涙と快楽とで、真っ赤な顔をしている優。
これでもう少し黙ればどれだけ扇情的かと思うが、多分素直になられてもそれはそれで絶対に裏がありそうで怖い。
煩い普段通りの優だからいいのだろう。額にキスを落として一端下半身からも手を抜く。
必死に声を我慢していたのだろう。ホッとした顔で息も絶え絶えだ。コレがまた腰にズシっと来る。
(兄さんは見たのかな…こんな顔…)


「はっ…ぁ…。い、苛め…っ、終わり…?」
「ううん。俺も勃ってるの分かるでしょ?」

グッタリしている優の手を自身に持っていけば、優の顔が真っ青になった。

「いっ、嫌や!嫌や絶対俺っ……取り敢えず受け入れNGやで!?俺の人生にそないレジェンド残した無い!!」

当たり前の反応だ。流石にこのまま挿れるとなれば優は洒落にならない。
それに幽も男は初めてだ。
そこまでチャレンジ精神は持っていないし、持っていても優の負担を減らすモノはこの部屋に何も無い。

「辛いことしない。挿れないよ。優は絶対傷付けないから怯えないで」
「言うとくけどもう結構ボロボロや!!」

既に十分メンタルを傷付けておきながら、何という恐ろしく説得力の無い言葉だろうと自分でも思った。
抵抗されるのでキスで口を塞ぎながら優のジャージ達を脱がし、一糸纏わぬ身体にする。
そしてゆっくりと自分の膝を跨がせ優の腰に腕を回して自分の方に寄せる。
ここで大体何をされるか察しが付いたのか、突然優が両肩に腕を置いた。
もうバテているであろう優がどうしたのかと、幽が見上げるとニヤリと笑っていた。

「幽兄…」
「んっ!!」

そして優から幽のパジャマに手を突っ込み、完全に上を向いている自身を取り出してまた笑う。

「なんや、自分もえぇ声出るやん?先走り出とるし我慢しててんやな?」
「っすぐ、る?」
「良ぉ見たらえぇ感じでエロい顔しとるしな。やっぱ幽兄は美人さんやってんなぁ?ドラマでの女装も違和感無かったしぃ」

何故か完全に勝ち誇ったかのような優の表情と台詞。
だがそれもまた欲情に繋がる。虚勢を張っているのが分かるから。
そして優が幽の耳元でソっと囁く。


    「こっからはイーブンよ?」
    「―っ!?」


グチュリという粘着質な音と共に幽の背筋にゾクッ!と快楽の電流が走った。
優から自身に当ててきている。そして纏めて扱き始めた。

「はっ…絶対先にイかしたる!俺より回数もな!!」
「体力無いくせに言うねっ…」
「現役男子高生の性欲ナメんな!!!」
「それ、自慢…っ!出来る事っ?」

優の手の上から幽も手を被せ、一気に擦り始めた。
もう声なんて関係無い。
喘いだ声も相手を追い詰める策だ。


  「んやぁっ!ぁんっ!先っぽアカっ!!あっやっ!!」
  「すぐ、る…ちょ、ひきょっ…うぁっ!―ん!」


グチャグチャと卑猥な音と声を上げながら。ただ相手を攻めて。
単純な男同士の戦い。負けたくない。










何とかシャワーまでは意識を持ちこたえたが、直ぐにベットで泥のように眠ってしまった優。お互いのパジャマも吐き出した精液でベタベタだ。
あの後はもうただの意地の張り合いだった。元々体力が無い優が結局三回目で一瞬トんでギブ宣言だったが。
なんとか回数その他も勝ちはしたが、幽もそう経験値が高い方ではない。多分優の方が高いだろうと思わされて若干ショックは受けた。

(最後は…絶対ハメ外したよな俺…)

三回目の時はもうお互い訳が分からなくなっていたのだろう。自分の自制心も完全に壊れていた。
負けず嫌いな優が泣きながら、それでも意地を張り挑発を仕掛けてくるので素股でまでヤッてしまった。
思い出すとまた身体が勝手に疼くほどだ。
それにしても『このまま自分はその道にのめり込みはしないか』と、冷静に考えると恐ろしくて仕方ない。
そのくらい気持ちが良かった。下手な女性よりよっぽどだ。だが今のところ優以外の男は抱きたいと思わないから大丈夫だろう。
あと心配に思うのは兄の静雄に対しての随分な抜け駆けだろうか。これは罪悪感だ。
どう考えてもココまでは進んでいないだろうし、そんな様子も無かった。

(でも兄さんは毎日優と過ごしてるし。…逆にだからこそ手ぇ出しにくいのかな?でも優、俺とも全然ソノ気でヤってた訳じゃないし恋愛感情通じそうに無いしなぁ)

明日には全く何もなかったように優は行動するだろうし、勝手に有り難くもない【どエロ・ど鬼畜の称号】を授与されるだろう。
ちなみに静雄は幽の称号は既に授与されており、加えて【突発性サドいシンドローム】という、勝手に優が作った病名も付けられている。
そういう人間だから、優を恋人にするというのは至難の業だ。それに好きだと言ってもLOVEには『従兄弟』という区切りが邪魔をして辿りつけない。
どうすればいいのか全く分からない。今まで演じた役どころを思い返しても当て嵌るようなキャラクターはいない。


「すーってこんなに難しい子だった?もっと単純バカじゃなかったっけ?」

小さい頃に呼んでいた呼び方でソっと髪を撫でる。パジャマ代わりに自分のシャツを着せたがぶかぶかだ。ベタだがやはり良い。
【優】という字は必ず『ゆう』と呼ばれる。なので間違えられないように兄弟は『すー』と呼んで、周りに『すぐる』だと認識させた。
何故そう呼ばなくなったかといえば【ミニ●カポ●ス】の一人が『すー』という名前だと知ったからだ。
優が生まれる前の番組なのに何処で見たのか。それ以来【呼ぶな】と禁止令が下っている。当初はつい呼んでしまって良く兄弟揃ってツボの餌食にされたものだ。

「……………」

そんな激痛な思い出はもう一度丁寧に埋めつつ、幽は一端リビングに行き水とある物を抱えて戻ってきた。
ニーッと、可愛らしく鳴くソレを寝ている優の顔の近くに降ろす。

「独尊丸、動いちゃ駄目だよ」

パシャリと一枚、写メだけは頂いた。中々上手く撮れている。
取り敢えずコレは明らかにやり過ぎたという謝罪の意味を含めて、今頃大変であろう兄に転送してあげようと思う。
ケータイがまだ壊れていなければ、の話だが。
幽もベッドに入り優を抱きしめる。

(…いいなぁ兄さん。すー、俺だとホントに丁度いいサイズ…)




そう言えば明日風邪はぶり返さないか。喉は確実にヤラれた。
今更思ったが後の祭りだ。さっさと眠ることにした。
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寅丸

Author:寅丸
アニメが終わってからデュラの存在を知った可哀想な感じの人。原作しか知りません…orz。きっと静雄と派生が好きだと思う。ケロロは電波黄色と喧しい。10年目でいきなりハマった。なので【今更】。ピクシブ  呟き

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